2007年09月11日 (火) | 編集 |
中山院長先生へのインタビュー
Q)患者さんに対して気をつけているところは?
A)徹底した説明と同意を心がけています。流れ作業的な外来ではなくて患者さんの納得が得られるまで説明をしています。現状を解説して「なぜいまこの治療が必要であるか」を理解していただくようにしています。ですから初診時、15分程度じっくりとお話をすることで患者さんとのコミュニケーションをとっております。
それから出来るだけ治療期間の短縮をめざしています。患者さんが望む「自然に近い治療」にこだわることも大事ですが一方、ステップアップ治療の難しさもあります。一般不妊治療で妊娠せず、数年を得て「原因不明」のままART(生殖補助技術)へ進むことを度々経験します。
その間に費やされた労力を考えるともっとも成功率の高い方法を取るのが「専門医の良心」と考えております。ARTを第一に薦めるクリニックが増えていることは安易には喜べないですが、我々は出来る限りその患者さんに合った治療スピードと児の獲得率を考えて治療を行っております。
それから患者さん本位の診療体系をとっております。例えば、仕事を持っている方のために夜診は20時まで受付を行っており、また「二人目不妊」の患者さんのために子連れでも周囲に気を遣わずにすむよう時間帯を分けて予約を取っております。
さらに治療のタイミングを逃さぬように祝日以外の休診日は設けておりません。
Q)患者さんのメンタルサポートについてどのようにされているのか教えてください。
A)不妊治療は「ゴールの見えないマラソン」なので精神的なバックアップが欠かせないと思っています。しかし、今頑張っている人に「頑張れ」の言葉だけでは意味がないと感じています。患者さんと一緒に併走して「共感しあうこと」で夢を信じて治療を受ける気持ちにいざないたいと思います。
また私共の「共感」以上に患者さんに励みになるのは、同じ治療を受ける同志の存在です。医師に相談できないことも患者さん同士の会話や愚痴の中で解消されるものは大きいと思います。だから当院のホームページの中に設けられた「掲示板」や「患者さん主催のオフ会」はそんな彼女達にとって大切なコミュニティとなっています。
Q)貴院の検査・治療の流れを教えてください。
A)検査は基本的なものに限り、簡素にとどめています。具体的には排卵ホルモンの血液検査と卵管通過性検査、精子検査の3大基本検査だけとし、高額な割には情報量の少ない検査は行いません。
治療は患者さんの年齢と不妊期間、合併症の有無によりどのステージからエントリーするかを相談の上、決定しています。導入部分では「たとえ話」を活用して実感を持って「不妊治療」を感じてもらえるように心がけています。
たとえばこんなふうにお話ししています。
・世の中には不妊で悩む人の数より避妊で悩む人の数の方が圧倒的に多い
・目的地に行く(赤ちゃんを得る)には各駅停車、急行、特急いずれでも到
達する可能性はあるけれど、終電に間に合うように時間配分しなければならない。
・受精までの道のりは精子にとってトライアスロン。最初の水泳だけ距離を半分にするのが人工授精、最後のマラソンだけ参加するのが体外受精、決勝までのシード権があるのは顕微授精
・木になるりんごを取るには背伸びが必要な人とジャンプが必要な人とはしごが必要な人がいるが、どの高さに実るかは誰にもわからない」
Q)貴院での不妊原因はどんなものが多いですか?
A)圧倒的に「原因不明」が多く、ついで「男性不妊」です。WHOの診断基準はART以前の基準であるため、当院の診断基準で判断すると40%に男性因子を認めます。
また生殖医療に対する関心の高まりのせいか、結婚前に相手に生殖能力があるかどうかを診断する、いわゆる「ブライダルチェック」で受診する方や結婚後1年以内に受診する「プチ不妊」の方も増えております。
Q)具体的な妊娠数について教えてください
A)開院3周年を迎えて、現在すべてのデータを集積中です。近日中に公表させて頂きます。
Q)貴院のカウンセリングの状況について教えてください。
A)「不妊症で悩む」という言葉をよく耳にしますが、まず当院の患者さんには発想の転換をしてもらいます。治療を受ける上で一番の悩みは何であるのかを今一度考えてもらい、「不妊のつらさ」と「治療のつらさ」を切り離して考えるようにアドバイスします。前者は妊娠することでしか解消できませんが、後者は捉え方でずいぶんと違ったものとなるからです。
カウンセリングは出来るだけ私が行い、カウンセラーも常時待機しております。そして下記のような説明を行っています。
「検査で異常が見つかったということは悲しむ事ではないのです。解決への糸口が示されたからです」と。
Q)治療へのこだわりがあれば教えてください。
A)当院ではART(生殖補助技術)としてIVF(体外受精)、ICSI(顕微授精)、TESE−ICSI(精巣内精子採取術−顕微授精)、受精卵凍結、胚盤胞移植、孵化補助術を行っています。妊娠率も平成13年から今年の間にIVFは18%から40%へ上昇しております。
それから当院ではAIH(配偶者間人工授精)とARTの中間的な位置づけとしてDOST法を行っています。DOST(Direct Sperm&Oocyte Transfer)とは採卵した卵子と精子を短時間媒精した後に両者を子宮に移植する方法です。二人目不妊、特に卵管采の卵子のピックアップ障害がある場合に有効と考えております。
15回以上IVFを行っても妊娠に至らなかったある患者さんにこのDOST法を行ったところ、1回で妊娠した経験があります。この患者さんは2人目もDOST法で妊娠されています。
AIHやIVFなどで妊娠に至らなかった方の1つの選択肢になるのではと考えております。
Q)なぜ不妊専門治療医になったのですか?
A)私は奈良県立医科大学でARTの基礎を学びました。大学の不妊治療担当医は一子相伝で私は4代目になります。2代目にあたるのが、当院の前身である「はしもと産婦人科」の橋本平嗣院長です。
大学で不妊治療に関わったきっかけは他ならぬ自分の治療のためでした。家内は子宮内膜症、私は乏精子症と原因を分け合い、3代目のドクターに指導を受けながらIVFに専心し、気がつけば免許皆伝になっていました。
Q)AID(非配偶者間人工授精)・エッグドナー・代理母についてどうお考えですか?
A)高度生殖医療は「技術先行の結果オーライ」で倫理面は後付けされることが多い現状は大変憂慮すべきことと考えます。とりわけ生殖医療は人間の尊厳を問う深刻な問題提起をはらむため基盤となるイデオロギーが存在しない日本では何をよりどころにして判断を下すかは、難しい問題だと思います。
あくまでも個人的な意見を述べさせていただくと、AIDもエッグドナーも反対です。生まれ出る子の福祉を優先すべきだと考えます。
Q) 患者さんのためのコミュニティ作りに力を入れていかれるとのことですが、具体的なプランを教えてください
A)当院ではホームページに「掲示板」を設けて患者さんによる自由な意見交換の場を提供しております。ここで患者さんは互いに励ましあい、悩みを解消して、元気付けられています。時にはクリニック批判もみられますがそれに対しては謙虚に受け止めるようにしています。
「掲示板」はネット上にとどまらず「オフ会」も開催されており、毎回30名で締め切られるほどの好評ぶりです。
今年4月、私の呼びかけで「オフ会」は名称を「あすか会」と変更し、クリニック公認の団体に昇格しました。5月には会報「あすか通信」も創刊し、今後活動範囲を広げていく予定です。
予定している主な活動は下記の通りです。
1)親睦会:定例茶話会とレクリエーション、勉強会と不妊治療
2)ホームページの運営:ASKAレディースクリニックのホームページとリンクし、独自のコンテンツを展開
3)機関紙「あすか通信」の発行
4)市民活動:ARTの公費助成のための署名活動、不妊公開講座
★将来的には、奈良県下の不妊患者のための相談窓口としてNPOの立ち上げを考えています。
Q)奈良県は不妊専門施設が少ない県ですが、貴院は今後どのような形で進んでいくかを教えてください。
A)当院は奈良県初の不妊治療専門クリニックであり、規模も実績もセンター的な存在です。病診連携を進めており、県下の医療機関より広くご紹介を頂けるようになりました。また奈良リプロダクティブ研究会を主宰しており、今後とも中心的役割を担っていく事になります。
分娩を担当する本院「はしもと産婦人科」と連携しているため、妊娠した後も出産まで一貫して管理を行っています。「妊娠させたら終了」ではなくそこで培った患者さんとの信頼関係を分娩まで維持することで安心できる周産期管理を心がけております。
橋本院長は不妊で受診された患者さんには「不妊治療の目的は妊娠することでも出産することでもなく、子育てすることです」と語りかけます。この平治会グループの基本理念を抱いて、今後も患者さん本位の治療を目指していきます。
まとめ
今回のASKAレディースクリニックは開院3年という比較的新しいクリニックですが、お話を聞いていると随所に工夫がなされており、患者さん本位というコンセプトが明確に伝わってきます。中山院長はご自身も不妊治療の経験があるということで患者さんの立場を身をもって体験されていることが今の治療スタイルに結びついているのではと感じました。
奈良県の不妊治療のパイオニアとして今後も目の離せないクリニックだと思います。
最後にこの場を借りて2時間にわたる長時間の取材に快く応じて頂いた院長先生とスタッフの皆様に厚く御礼申し上げます。
Q)患者さんに対して気をつけているところは?
A)徹底した説明と同意を心がけています。流れ作業的な外来ではなくて患者さんの納得が得られるまで説明をしています。現状を解説して「なぜいまこの治療が必要であるか」を理解していただくようにしています。ですから初診時、15分程度じっくりとお話をすることで患者さんとのコミュニケーションをとっております。
それから出来るだけ治療期間の短縮をめざしています。患者さんが望む「自然に近い治療」にこだわることも大事ですが一方、ステップアップ治療の難しさもあります。一般不妊治療で妊娠せず、数年を得て「原因不明」のままART(生殖補助技術)へ進むことを度々経験します。
その間に費やされた労力を考えるともっとも成功率の高い方法を取るのが「専門医の良心」と考えております。ARTを第一に薦めるクリニックが増えていることは安易には喜べないですが、我々は出来る限りその患者さんに合った治療スピードと児の獲得率を考えて治療を行っております。
それから患者さん本位の診療体系をとっております。例えば、仕事を持っている方のために夜診は20時まで受付を行っており、また「二人目不妊」の患者さんのために子連れでも周囲に気を遣わずにすむよう時間帯を分けて予約を取っております。
さらに治療のタイミングを逃さぬように祝日以外の休診日は設けておりません。
Q)患者さんのメンタルサポートについてどのようにされているのか教えてください。
A)不妊治療は「ゴールの見えないマラソン」なので精神的なバックアップが欠かせないと思っています。しかし、今頑張っている人に「頑張れ」の言葉だけでは意味がないと感じています。患者さんと一緒に併走して「共感しあうこと」で夢を信じて治療を受ける気持ちにいざないたいと思います。
また私共の「共感」以上に患者さんに励みになるのは、同じ治療を受ける同志の存在です。医師に相談できないことも患者さん同士の会話や愚痴の中で解消されるものは大きいと思います。だから当院のホームページの中に設けられた「掲示板」や「患者さん主催のオフ会」はそんな彼女達にとって大切なコミュニティとなっています。
Q)貴院の検査・治療の流れを教えてください。
A)検査は基本的なものに限り、簡素にとどめています。具体的には排卵ホルモンの血液検査と卵管通過性検査、精子検査の3大基本検査だけとし、高額な割には情報量の少ない検査は行いません。
治療は患者さんの年齢と不妊期間、合併症の有無によりどのステージからエントリーするかを相談の上、決定しています。導入部分では「たとえ話」を活用して実感を持って「不妊治療」を感じてもらえるように心がけています。
たとえばこんなふうにお話ししています。
・世の中には不妊で悩む人の数より避妊で悩む人の数の方が圧倒的に多い
・目的地に行く(赤ちゃんを得る)には各駅停車、急行、特急いずれでも到
達する可能性はあるけれど、終電に間に合うように時間配分しなければならない。
・受精までの道のりは精子にとってトライアスロン。最初の水泳だけ距離を半分にするのが人工授精、最後のマラソンだけ参加するのが体外受精、決勝までのシード権があるのは顕微授精
・木になるりんごを取るには背伸びが必要な人とジャンプが必要な人とはしごが必要な人がいるが、どの高さに実るかは誰にもわからない」
Q)貴院での不妊原因はどんなものが多いですか?
A)圧倒的に「原因不明」が多く、ついで「男性不妊」です。WHOの診断基準はART以前の基準であるため、当院の診断基準で判断すると40%に男性因子を認めます。
また生殖医療に対する関心の高まりのせいか、結婚前に相手に生殖能力があるかどうかを診断する、いわゆる「ブライダルチェック」で受診する方や結婚後1年以内に受診する「プチ不妊」の方も増えております。
Q)具体的な妊娠数について教えてください
A)開院3周年を迎えて、現在すべてのデータを集積中です。近日中に公表させて頂きます。
Q)貴院のカウンセリングの状況について教えてください。
A)「不妊症で悩む」という言葉をよく耳にしますが、まず当院の患者さんには発想の転換をしてもらいます。治療を受ける上で一番の悩みは何であるのかを今一度考えてもらい、「不妊のつらさ」と「治療のつらさ」を切り離して考えるようにアドバイスします。前者は妊娠することでしか解消できませんが、後者は捉え方でずいぶんと違ったものとなるからです。
カウンセリングは出来るだけ私が行い、カウンセラーも常時待機しております。そして下記のような説明を行っています。
「検査で異常が見つかったということは悲しむ事ではないのです。解決への糸口が示されたからです」と。
Q)治療へのこだわりがあれば教えてください。
A)当院ではART(生殖補助技術)としてIVF(体外受精)、ICSI(顕微授精)、TESE−ICSI(精巣内精子採取術−顕微授精)、受精卵凍結、胚盤胞移植、孵化補助術を行っています。妊娠率も平成13年から今年の間にIVFは18%から40%へ上昇しております。
それから当院ではAIH(配偶者間人工授精)とARTの中間的な位置づけとしてDOST法を行っています。DOST(Direct Sperm&Oocyte Transfer)とは採卵した卵子と精子を短時間媒精した後に両者を子宮に移植する方法です。二人目不妊、特に卵管采の卵子のピックアップ障害がある場合に有効と考えております。
15回以上IVFを行っても妊娠に至らなかったある患者さんにこのDOST法を行ったところ、1回で妊娠した経験があります。この患者さんは2人目もDOST法で妊娠されています。
AIHやIVFなどで妊娠に至らなかった方の1つの選択肢になるのではと考えております。
Q)なぜ不妊専門治療医になったのですか?
A)私は奈良県立医科大学でARTの基礎を学びました。大学の不妊治療担当医は一子相伝で私は4代目になります。2代目にあたるのが、当院の前身である「はしもと産婦人科」の橋本平嗣院長です。
大学で不妊治療に関わったきっかけは他ならぬ自分の治療のためでした。家内は子宮内膜症、私は乏精子症と原因を分け合い、3代目のドクターに指導を受けながらIVFに専心し、気がつけば免許皆伝になっていました。
Q)AID(非配偶者間人工授精)・エッグドナー・代理母についてどうお考えですか?
A)高度生殖医療は「技術先行の結果オーライ」で倫理面は後付けされることが多い現状は大変憂慮すべきことと考えます。とりわけ生殖医療は人間の尊厳を問う深刻な問題提起をはらむため基盤となるイデオロギーが存在しない日本では何をよりどころにして判断を下すかは、難しい問題だと思います。
あくまでも個人的な意見を述べさせていただくと、AIDもエッグドナーも反対です。生まれ出る子の福祉を優先すべきだと考えます。
Q) 患者さんのためのコミュニティ作りに力を入れていかれるとのことですが、具体的なプランを教えてください
A)当院ではホームページに「掲示板」を設けて患者さんによる自由な意見交換の場を提供しております。ここで患者さんは互いに励ましあい、悩みを解消して、元気付けられています。時にはクリニック批判もみられますがそれに対しては謙虚に受け止めるようにしています。
「掲示板」はネット上にとどまらず「オフ会」も開催されており、毎回30名で締め切られるほどの好評ぶりです。
今年4月、私の呼びかけで「オフ会」は名称を「あすか会」と変更し、クリニック公認の団体に昇格しました。5月には会報「あすか通信」も創刊し、今後活動範囲を広げていく予定です。
予定している主な活動は下記の通りです。
1)親睦会:定例茶話会とレクリエーション、勉強会と不妊治療
2)ホームページの運営:ASKAレディースクリニックのホームページとリンクし、独自のコンテンツを展開
3)機関紙「あすか通信」の発行
4)市民活動:ARTの公費助成のための署名活動、不妊公開講座
★将来的には、奈良県下の不妊患者のための相談窓口としてNPOの立ち上げを考えています。
Q)奈良県は不妊専門施設が少ない県ですが、貴院は今後どのような形で進んでいくかを教えてください。
A)当院は奈良県初の不妊治療専門クリニックであり、規模も実績もセンター的な存在です。病診連携を進めており、県下の医療機関より広くご紹介を頂けるようになりました。また奈良リプロダクティブ研究会を主宰しており、今後とも中心的役割を担っていく事になります。
分娩を担当する本院「はしもと産婦人科」と連携しているため、妊娠した後も出産まで一貫して管理を行っています。「妊娠させたら終了」ではなくそこで培った患者さんとの信頼関係を分娩まで維持することで安心できる周産期管理を心がけております。
橋本院長は不妊で受診された患者さんには「不妊治療の目的は妊娠することでも出産することでもなく、子育てすることです」と語りかけます。この平治会グループの基本理念を抱いて、今後も患者さん本位の治療を目指していきます。
まとめ
今回のASKAレディースクリニックは開院3年という比較的新しいクリニックですが、お話を聞いていると随所に工夫がなされており、患者さん本位というコンセプトが明確に伝わってきます。中山院長はご自身も不妊治療の経験があるということで患者さんの立場を身をもって体験されていることが今の治療スタイルに結びついているのではと感じました。
奈良県の不妊治療のパイオニアとして今後も目の離せないクリニックだと思います。
最後にこの場を借りて2時間にわたる長時間の取材に快く応じて頂いた院長先生とスタッフの皆様に厚く御礼申し上げます。
2007年09月11日 (火) | 編集 |
【CONTENTS】
01:巻頭言
02:診療の場から〜おくすりの話
03:全国子宝温泉情報
04:自然至善(si-zen si-zen)
05:編集後記
--------------------------------------------------------------------------------
★巻頭言
先日、大学時代の友人と一年ぶりに酒を交わすことになり、自宅へ招待しました。彼はいわゆる「ワイン通」であり、地下室を改造して本格的セラーを構え、 仲間とワイン試飲会を定期的に楽しむ本格派です。そんな彼がワインを持参してきてくれるとあって、「どんなワインが来るのやら」とほくそ笑んでおりまし た。
「今日はこれ。ムートンロートシルト75年。ラベルはアンディー/ウォーホールだよ」。聞いたことはある名前だが、彼によるとメドック第一級格付けのシャトーだとか。よくわからないけど良いワインならそれでよい、理屈抜きでいただくことにしました。
彼の凝り性はグラスを持参することからも伺い知れます。ワインは色と香りも楽しむものでそのためには、大きめで底の深いグラスがベターとのことで、なる ほどいかにも格調高くなってきました。勿論、シャトーラギュオールのソムリエナイフで抜栓です。瓶底にたまった「おり」が入らぬようにゆっくりとグラス に注がれたワインはまさに「ボルドー色」。グラス内で液面を這わせて色を眺め、まずは香りを楽しむ姿はまさにソムリエ気分でありました。
皆さんは、ワインを楽しまれることはありますか?私はいわゆる嗜好品と言われるものの違いが分からない人間です。コーヒーは砂糖とミルクを入れますし、 ビールと発泡酒の違いも分かりません。モルトは飲めないし日本酒にも良い思い出がありません。
そんな私も「オトナのうんちく」くらいは語りたい時があり、ワインはその生産者や方法、畑や栽培法などの知識が盛りだくさんで興味がそそられます。
大学医局時代の恩師にもお酒は全く飲めないけれども、地酒のことには精通されている先生がおられました。
「思考と嗜好」は別に考えても良いはず。インターネットでお手ごろワインを探すのがちょっとした楽しみになりかけていた私にとって、友人の来訪はまたと ない勉強の機会となったわけです。
そしていざテイスティング。「あれっ?」ボルドーの赤ワインというとフルボディの重厚な味わいを想像していたのですが、なんと言うか味気ない、主張のない、頼りない味に肩すかしをくらいました。思い直して、「ふ〜む、これが熟成され角のとれた良質ワインなのか」と必死で自分を納得されるように繰り返し味わい、そんな私 を見て友人は苦笑いしていたのでした。いやはや、さすがワインは奥が深いようで、、。
そんな今、マイブームは「焼酎」に向けられています。鹿児島は、田村合名会社の「純黒」は、黒麹を使った無濾過の芋焼酎。芋の匂いとほのかな油の香りが 漂い、甘さとまろやかさが一体となったクセのある味わい。舌の上から口にいっぱい芳醇な香りが広がりは、なんとも筆舌し難い、、、、。
いけませんね、結局、「嗜好」ではなく「思考」に終始し、しかも途中で挫折する私の悪い癖が出ています。それではこの辺で、喉が渇いたのでビールで休憩とまいります。
院長 中山 雅博
--------------------------------------------------------------------------------
◆医療の現場から
妊娠中の服薬についての相談が後を絶たないが、厚労省が「妊娠とクスリ相談センター」を開設する計画を進めているという報道を聞いて、私はたいへん喜ばしいと歓迎している。
日本人は、薬好きな民族であると私は常々思っている。孔子の「良薬は口に苦し」などは「副作用も薬効のうち」などと言い含めたような表現にも取れる。
外来で「身体はどこか悪いところはありませんか?」の質問に「ありません」と答えるお年寄りも、「ではクスリは何も飲んでいませんね?」と念を押すと「ハイ、血圧と糖尿のクスリしか飲んでいません」と返って来るからズッコケル。「クスリは病気ではなく健康のため」とでも思っているのであろう。
いやは や日本の医療費が高いのも納得である。
その一方で、痛みに対しては、「どうしてそこまで」と思うほど日本人は我慢してしまう。なるほど鎮痛剤、とりわけ消炎鎮痛剤に関しては注意が必要だ。ボ ルタレンとインフルエンザ脳症、ポンタールと腎障害など昔から使い親しんだ薬剤の副作用報告が続き関係者もショックを隠せない。
腹痛で救急搬送されてきた高校生がいた。子宮外妊娠?はたまた卵巣嚢腫の茎捻転?張りつめた雰囲気の中、「いつもの生理痛ですから」との言葉に一同、唖然となった。若年の月経困難症は、見るからに辛そうなことも多いのだが、「鎮痛剤は、身体に悪いから飲まないようにしている」との女子高生の言葉 に、「倒れるまで我慢する方が身体に悪いでしょ!」とその場に居合わせた誰もが心の中で思ったに違いない。
医薬品の情報については、ネットなどでも簡単に入手できる便利な時代になった。しかしこれらの服薬の手引きは、ソフトをインストールする際に必ず聞いて くる「同意します」の文章のように読む気が起きないほどお硬い内容だ。
決まり切った文言がならび、最後には「妊婦や授乳婦は服用しないでください」という注意書きが添付されていたと、妊婦からの不安のメールが寄せられる。それが産婦人科医によって処方されたものであっても、なお不安だというのだ。なるほど医療不信は根深いことがよく分かる。
切迫早産だからと処方された子宮収縮抑制剤を服用せず、早産してしまった妊婦は、「赤ちゃんに影響がありそうだし、本当に飲んで良いのかどうか分からな かったから、、」と答えたという。薬の必要性を十分理解することもないままに、服用するのも感心しないが、不安になってセカンドオピニオンを受けるなら まだしも、自己判断で放置した末の悲劇である。
「薬害あっても一利なし」などと揶揄される時代である。クスリを服用することの重みについて処方する側も、受ける側も、くどい位の確認がちょうど良いのではなかろうか。
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◆全国子宝温泉情報
いとう温泉(北海道 支笏湖)
温泉の源は噴煙を上げ続ける活火山恵庭岳。
その真下の湖岸に自噴している源泉を薄めず、沸かさず、循環せず、その湯船に注いでおります。女湯の露天風呂が子宝の湯です。
泉質 弱食塩泉
●源泉温度 52度
●効能 リューマチ・神経痛・婦人病・アトピー性皮膚炎・切り傷・・・
●日帰り入浴 午前10:00〜午後3:00(宿泊者は24時間)
●入浴料金 大人700円 子供350円
サイト
http://www.shikotsuko.co.jp/frame-top.htm
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◆自然至然
鍼灸講座 その2
東洋医学的にみた不妊原因
1腎虚による不孕
先天的に虚弱で腎気が不足していたり、または房事不節により精血を消耗し、腎陽を損傷して温煦作用が失調すると、衝任脈の経気が衰退して胞脈は栄養され ず、腎精を統摂して妊娠することができなくなります。
解説→性機能の活動が弱って起こる不妊。生まれつき虚弱体質で、性機能の活動が弱い場合もあります。または性交過多により淫液を消耗しすぎたり、長期の病いと 戦うことにより、生命エネルギーを損傷してしまいます。その事により五臓六腑を温めて活動を活発にすることができなくなり、月経を調節する生理機能が低 下し、子宮の上を分布している経絡(ツボの道筋)が栄養されず、生殖能力が低下して妊娠しにくくなります。
主症:結婚後妊娠しない。
随伴症状:・月経不順(遅れる)、経量は少なく、色は淡暗
・腰や膝のだるさ、腰痛
・精神疲労、めまい、耳鳴り
脈診・舌診:舌苔白、沈脈
・ 精血が不足し血海が充実せず、腎気が衝任脈を温煦できないとおこる。
→人体の構成と生命活動を維持する基本物質である精と全身を栄養する血が不足し、子宮内から起こる経絡(衝脈と任脈:月経を調節したり胎児を育成している)を温めることができないためにおこります。
・ 精血が不足して脳髄を養えないとおこる。
→人体の構成と生命活動を維持する基本物質である精が不足し、脳と脊髄を養えないとおこります。
・ 腎虚で腰腑を養えないとおこる。
→腎は腰部にあるために、腎が弱ると腰痛(キリキリした痛みではなく鈍痛)がおきやすいです。
2血虚による不孕
体質が虚弱で陰血が不足していたり、脾胃が虚弱で気血を生成できなかったり、または血や津液を消耗すると、衝任脈が空虚となり、腎精を統摂して妊娠することができなくなります。
解説→体質が虚弱で心や腎の血液が不足していたり、脾胃が虚弱で栄養吸収ができなくて栄養に富んだ血液が流れなかったり、または血液や体液を消耗しすぎると、 子宮の上を分布している経絡(ツボの道筋)が空虚となり、腎臓の生まれ持った人体を構成する部分を統摂できないため妊娠できなくなります。
主症:結婚後妊娠しない
随伴症状:・月経周期が遅れる、経血量は少なく、色は淡
・顔色が黄色味がかる、身体衰弱、精神疲労、倦怠
・めまい、目のかすみ
脈診・舌診:舌質淡、舌苔薄、脈細
・ 血虚で経血が不足するとおこる。
→失血過多あるいは脾胃虚弱により、栄養に富んだ血液が不足しておこ ります。
・ 脾胃が虚弱で気血を生化できないとおこる。
→脾や胃が虚弱により、体内を流れている栄養に富んだ精微物質や血液がつくられなくておこります。
・ 血が不足し頭目を滋養できないとおこる。
→血液が不足し頭や目を滋養できないとおこります。
はるみ鍼灸治療院 http://www1.odn.ne.jp/haruminohari/
奈良県大和郡山市 近鉄九条駅前 院長:吉村治美
TEL:0743−55−5089
01:巻頭言
02:診療の場から〜おくすりの話
03:全国子宝温泉情報
04:自然至善(si-zen si-zen)
05:編集後記
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★巻頭言
先日、大学時代の友人と一年ぶりに酒を交わすことになり、自宅へ招待しました。彼はいわゆる「ワイン通」であり、地下室を改造して本格的セラーを構え、 仲間とワイン試飲会を定期的に楽しむ本格派です。そんな彼がワインを持参してきてくれるとあって、「どんなワインが来るのやら」とほくそ笑んでおりまし た。
「今日はこれ。ムートンロートシルト75年。ラベルはアンディー/ウォーホールだよ」。聞いたことはある名前だが、彼によるとメドック第一級格付けのシャトーだとか。よくわからないけど良いワインならそれでよい、理屈抜きでいただくことにしました。
彼の凝り性はグラスを持参することからも伺い知れます。ワインは色と香りも楽しむものでそのためには、大きめで底の深いグラスがベターとのことで、なる ほどいかにも格調高くなってきました。勿論、シャトーラギュオールのソムリエナイフで抜栓です。瓶底にたまった「おり」が入らぬようにゆっくりとグラス に注がれたワインはまさに「ボルドー色」。グラス内で液面を這わせて色を眺め、まずは香りを楽しむ姿はまさにソムリエ気分でありました。
皆さんは、ワインを楽しまれることはありますか?私はいわゆる嗜好品と言われるものの違いが分からない人間です。コーヒーは砂糖とミルクを入れますし、 ビールと発泡酒の違いも分かりません。モルトは飲めないし日本酒にも良い思い出がありません。
そんな私も「オトナのうんちく」くらいは語りたい時があり、ワインはその生産者や方法、畑や栽培法などの知識が盛りだくさんで興味がそそられます。
大学医局時代の恩師にもお酒は全く飲めないけれども、地酒のことには精通されている先生がおられました。
「思考と嗜好」は別に考えても良いはず。インターネットでお手ごろワインを探すのがちょっとした楽しみになりかけていた私にとって、友人の来訪はまたと ない勉強の機会となったわけです。
そしていざテイスティング。「あれっ?」ボルドーの赤ワインというとフルボディの重厚な味わいを想像していたのですが、なんと言うか味気ない、主張のない、頼りない味に肩すかしをくらいました。思い直して、「ふ〜む、これが熟成され角のとれた良質ワインなのか」と必死で自分を納得されるように繰り返し味わい、そんな私 を見て友人は苦笑いしていたのでした。いやはや、さすがワインは奥が深いようで、、。
そんな今、マイブームは「焼酎」に向けられています。鹿児島は、田村合名会社の「純黒」は、黒麹を使った無濾過の芋焼酎。芋の匂いとほのかな油の香りが 漂い、甘さとまろやかさが一体となったクセのある味わい。舌の上から口にいっぱい芳醇な香りが広がりは、なんとも筆舌し難い、、、、。
いけませんね、結局、「嗜好」ではなく「思考」に終始し、しかも途中で挫折する私の悪い癖が出ています。それではこの辺で、喉が渇いたのでビールで休憩とまいります。
院長 中山 雅博
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◆医療の現場から
妊娠中の服薬についての相談が後を絶たないが、厚労省が「妊娠とクスリ相談センター」を開設する計画を進めているという報道を聞いて、私はたいへん喜ばしいと歓迎している。
日本人は、薬好きな民族であると私は常々思っている。孔子の「良薬は口に苦し」などは「副作用も薬効のうち」などと言い含めたような表現にも取れる。
外来で「身体はどこか悪いところはありませんか?」の質問に「ありません」と答えるお年寄りも、「ではクスリは何も飲んでいませんね?」と念を押すと「ハイ、血圧と糖尿のクスリしか飲んでいません」と返って来るからズッコケル。「クスリは病気ではなく健康のため」とでも思っているのであろう。
いやは や日本の医療費が高いのも納得である。
その一方で、痛みに対しては、「どうしてそこまで」と思うほど日本人は我慢してしまう。なるほど鎮痛剤、とりわけ消炎鎮痛剤に関しては注意が必要だ。ボ ルタレンとインフルエンザ脳症、ポンタールと腎障害など昔から使い親しんだ薬剤の副作用報告が続き関係者もショックを隠せない。
腹痛で救急搬送されてきた高校生がいた。子宮外妊娠?はたまた卵巣嚢腫の茎捻転?張りつめた雰囲気の中、「いつもの生理痛ですから」との言葉に一同、唖然となった。若年の月経困難症は、見るからに辛そうなことも多いのだが、「鎮痛剤は、身体に悪いから飲まないようにしている」との女子高生の言葉 に、「倒れるまで我慢する方が身体に悪いでしょ!」とその場に居合わせた誰もが心の中で思ったに違いない。
医薬品の情報については、ネットなどでも簡単に入手できる便利な時代になった。しかしこれらの服薬の手引きは、ソフトをインストールする際に必ず聞いて くる「同意します」の文章のように読む気が起きないほどお硬い内容だ。
決まり切った文言がならび、最後には「妊婦や授乳婦は服用しないでください」という注意書きが添付されていたと、妊婦からの不安のメールが寄せられる。それが産婦人科医によって処方されたものであっても、なお不安だというのだ。なるほど医療不信は根深いことがよく分かる。
切迫早産だからと処方された子宮収縮抑制剤を服用せず、早産してしまった妊婦は、「赤ちゃんに影響がありそうだし、本当に飲んで良いのかどうか分からな かったから、、」と答えたという。薬の必要性を十分理解することもないままに、服用するのも感心しないが、不安になってセカンドオピニオンを受けるなら まだしも、自己判断で放置した末の悲劇である。
「薬害あっても一利なし」などと揶揄される時代である。クスリを服用することの重みについて処方する側も、受ける側も、くどい位の確認がちょうど良いのではなかろうか。
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◆全国子宝温泉情報
いとう温泉(北海道 支笏湖)
温泉の源は噴煙を上げ続ける活火山恵庭岳。
その真下の湖岸に自噴している源泉を薄めず、沸かさず、循環せず、その湯船に注いでおります。女湯の露天風呂が子宝の湯です。
泉質 弱食塩泉
●源泉温度 52度
●効能 リューマチ・神経痛・婦人病・アトピー性皮膚炎・切り傷・・・
●日帰り入浴 午前10:00〜午後3:00(宿泊者は24時間)
●入浴料金 大人700円 子供350円
サイト
http://www.shikotsuko.co.jp/frame-top.htm
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◆自然至然
鍼灸講座 その2
東洋医学的にみた不妊原因
1腎虚による不孕
先天的に虚弱で腎気が不足していたり、または房事不節により精血を消耗し、腎陽を損傷して温煦作用が失調すると、衝任脈の経気が衰退して胞脈は栄養され ず、腎精を統摂して妊娠することができなくなります。
解説→性機能の活動が弱って起こる不妊。生まれつき虚弱体質で、性機能の活動が弱い場合もあります。または性交過多により淫液を消耗しすぎたり、長期の病いと 戦うことにより、生命エネルギーを損傷してしまいます。その事により五臓六腑を温めて活動を活発にすることができなくなり、月経を調節する生理機能が低 下し、子宮の上を分布している経絡(ツボの道筋)が栄養されず、生殖能力が低下して妊娠しにくくなります。
主症:結婚後妊娠しない。
随伴症状:・月経不順(遅れる)、経量は少なく、色は淡暗
・腰や膝のだるさ、腰痛
・精神疲労、めまい、耳鳴り
脈診・舌診:舌苔白、沈脈
・ 精血が不足し血海が充実せず、腎気が衝任脈を温煦できないとおこる。
→人体の構成と生命活動を維持する基本物質である精と全身を栄養する血が不足し、子宮内から起こる経絡(衝脈と任脈:月経を調節したり胎児を育成している)を温めることができないためにおこります。
・ 精血が不足して脳髄を養えないとおこる。
→人体の構成と生命活動を維持する基本物質である精が不足し、脳と脊髄を養えないとおこります。
・ 腎虚で腰腑を養えないとおこる。
→腎は腰部にあるために、腎が弱ると腰痛(キリキリした痛みではなく鈍痛)がおきやすいです。
2血虚による不孕
体質が虚弱で陰血が不足していたり、脾胃が虚弱で気血を生成できなかったり、または血や津液を消耗すると、衝任脈が空虚となり、腎精を統摂して妊娠することができなくなります。
解説→体質が虚弱で心や腎の血液が不足していたり、脾胃が虚弱で栄養吸収ができなくて栄養に富んだ血液が流れなかったり、または血液や体液を消耗しすぎると、 子宮の上を分布している経絡(ツボの道筋)が空虚となり、腎臓の生まれ持った人体を構成する部分を統摂できないため妊娠できなくなります。
主症:結婚後妊娠しない
随伴症状:・月経周期が遅れる、経血量は少なく、色は淡
・顔色が黄色味がかる、身体衰弱、精神疲労、倦怠
・めまい、目のかすみ
脈診・舌診:舌質淡、舌苔薄、脈細
・ 血虚で経血が不足するとおこる。
→失血過多あるいは脾胃虚弱により、栄養に富んだ血液が不足しておこ ります。
・ 脾胃が虚弱で気血を生化できないとおこる。
→脾や胃が虚弱により、体内を流れている栄養に富んだ精微物質や血液がつくられなくておこります。
・ 血が不足し頭目を滋養できないとおこる。
→血液が不足し頭や目を滋養できないとおこります。
はるみ鍼灸治療院 http://www1.odn.ne.jp/haruminohari/
奈良県大和郡山市 近鉄九条駅前 院長:吉村治美
TEL:0743−55−5089
2007年09月11日 (火) | 編集 |
【CONTENTS】
01:ASKAからのお知らせ
02:診療の場から〜出生前診断について(3)
03:全国子宝温泉情報
04:自然至善(si-zen si-zen)
05:編集後記
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◆はじめに
先月に続いて、医療と全く関係のない「建築」についての雑感であり、読み飛ばしていただきたい。
ASKAの外来の改装工事が完了した。以前から通院されている方には、フルモデルチェンジしたかに映るかも知れない。あれほど広い空間が創出されるとは、、、他ならぬ我々自身が驚いているのだから。
改装したからとて、外来の待ち時間が短くなる訳ではないのだが、順番待ちの憂鬱が幾分かでも解消されることを願っている。
今回のリフォームに際しては、大和郡山にアトリエを構える建築家の関谷昌人氏(http://www.s1.inets.jp/~planet/)に 依頼した。ちょっとした改装でも、壁を取り外し天井を張り替えることで居住空間が大きくかわるため、専門家にまかせた方が断然よい提案をいただけるとの考えからだ。
関谷氏は、大手ハウスメーカーの注文建築部門のチーフを経た後に独立し、現在のアトリエを主宰する。住宅を中心に商業施設など幅広く手がける氏の作品 は、メディアにも取り上げられ、専門誌でもクローズアップされる気鋭の作家だ。「売れっ子建築家」と聞くと、その敷居の高さに尻込みしてしまいそうなの だが、当のご本人はいたって気さくで親しみやすい人である。今回のリフォームなどは、氏にとっては犬小屋の設計にほど近い依頼であると思われたが、快諾 していただき感謝している。
建築のプロと語らう中で私自身が建築家(設計家ではなく)に対してある種の「誤った認識」を抱いていたことに気づかされた。素人ごときが踏み込んで言 えば施主の嗜好をいかに忠実に具現化できるかという「設計の技巧」は、彼らの目指すエンドポイントではないということだろうか。
モダンであれ伝統的であれ、工法に基づいて組み上げたマテリアルに機能を付加し、全体としての有機的なシステムを築き上げる。洗練された感性と卓越した 技巧をいかに意匠に表現するかという「設計力」と、依頼人の価値観や生活様式によって規定されがちな居住空間に、お仕着せがましくも、その人に合った新 しいスタイルを創案する「提案力」の双方にその建築家のアイデンティティがあるのでは、という私なりの理解に達した。
世は空前の新築・リフォームブームであり、カリスマ建築家が活躍するTV番組を私も好んで見ることがある。おおよそマイホームの設計を建築家に依頼ることなど庶民感情と隔たりがあると思っていたが、こうした番組を見て感じるのは、予算などの制約の中で最大限の“わがまま”を建築家にぶつけることは、彼らにとってもオーダーメイドを安売りすることにはならないと言うこと。
生活の三要素にあって「衣=ファッション」、「食=グルメ」に比べ立ち後れていると思われる「住」が、建築家によってようやく開放される時代を迎えたと感じるのだ。
誰しも気持ちの良い家に住みたい。それが素材にこだわりを尽くしたものであるか、空間の広がりに特色を持つものであるか、機能性を重要視したものであるかといった方向性は様々であるとしても、建築家がそれぞれの依頼に対応してくれる時代を迎えたということは、おおむね歓迎すべきだろう。
しかしここには、施主側の意識改革も必要となる。「注文」だからと施主の希望に従順であることを求めるのなら、それは彼らを過小評価していることになり、存在が見失われるだろう。また彼らに一任するだけで、自らは傍観するのも勘違いと言えよう。
「建築家と家を建てることは、自分をもリフォームすること」大袈裟な言い方かも知れないが、少なくとも彼らはそれだけの気概と誇りを持って、設計に臨んでいるという事を教えられたのである。
院長 中山 雅博
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◆ASKAからのお知らせ
1)ASKAレディースクリニックのアクセスマップがより見やすくなりました。
http://aska-cl.com/map.html
2)ASKAレディースクリニック 治療費のサイトも更新致しました。
http://aska-cl.com/tiryohi.html
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◆診療の場から〜出生前診断 その3
二回にわたって、「着床前診断」についての私見を述べさせていただいたが、まだ気が治まらないので、今回もお付き合い願いたい。
神戸の産婦人科医による男女の産み分けに端を発した着床前診断論争は、学会が問題の医師を戒告(一旦は除名を議決)し、また学会は反対に訴えられと、仁 義ないドタバタ劇になりつつある。
学会は、「出生前診断は、重症遺伝疾患に限る」との姿勢を崩さない一方で、「重症」の診断基準が曖昧なのも確かであり、認定された前例はない。生命の選択につながりかねないだけに、慎重にならざるを得ないのは理解できる。
なぜならこうした問題は、前例を築くと十分な議論ができないままに、なし崩し的になるのが常であり、結果オーライで世論も後押ししてしまうからだ。
恩恵 を被った家族の喜びの声などがマスコミで取り上げられれば、もうそのことに意義を唱える雰囲気すらなくなってしまうものだ。
ところが、である。問題性が学会内部でも煮詰まり時代にそぐわないと感じたのか、はたまたようやく期が熟したと判断したか、学会はついに着床前診断の第 一号を認定した。慶応義塾大学が申請を出していた「デュシャンヌ型筋ジストロフィー」に対してだ。
筋ジストロフィーという病気をご存じだろうか?母親より男児に遺伝(伴性劣性)し、乳幼児期に発症する筋肉疾患である。頻度の高い「デュシャンヌ型」では、筋力低下は進行性で10歳前後に車いす生活となり、その後呼吸筋も侵される15歳から20歳の間に人工呼吸器が必要となり、30歳頃までに死亡するという難病だ。
この分野の研究は目覚ましいが、残念ながら根本治療はなく、将来的には遺伝子治療が期待されている領域である。このような子供達を収容し介護する病棟が奈良県にもある。国立療養所西奈良病院小児科にある通称「パンダ病棟」である。ここに入院し共同生活を送る子供 達は、進行具合により車いすに乗る者や、歩行器を使う者などさまざまである。彼らは入院しながら学校教育を受け、健常人と同様にあらゆることにチャレンジする。
私は大学時代、クラシックギター部に所属しており、慰安コンサートと銘打って、年に一度この病棟でギターコンサートを開いていた部員にとっては、秋に控えた定期演奏会の演目の仕上がりを確認する意味合いもあるのだが、子供達は我々のつたない演奏にじっと耳を傾け、唱い、手拍子をしてくれた。実は彼らも楽器をこなすことができ、「技術は我々よりはるかに上」という話もあって、なんだかいつも我々が慰められて帰ってくるようなそん な演奏会であった。
同胞の死を見つめている人間があんなにも明るく振る舞い、そして健常な我々をも励ましてくれるとは、一体大人は何をやっているのかと、自己嫌悪に陥るこ ともしばしばで、終了後は部員にもやるせない思いが伝わるのであった。
このような子供達をもつ親の気持ちはどのようなものであろうか。自分たちより先にこの世を去って行く、しかも事故などのように突然にではなく、病状は徐々に進行して行くのだ。
彼らが次こそはと、健常な子供を切望するのは当然であり、「生命の選択」を望んだとしても誰にも攻めることなどはできない。
このような問題にいつまでも解決策を示さないことが、何れ論争の矢面になると考えてか、あるいは戒告処分した学会員との同士討ちを避けようとの考えから か、金虫色を続けてきた学会は満を持しての今回の承認に踏み切ったと思われる。ところがこれには、続きがあった。
このような生命の選択につながる承認の是非に関する判断は、学会ではなく国が指針を提示するべきだと、問題を手放したのである。考えてみれば学会は、産 婦人科医だけの集まりで、偏った立場の人間の集団である。本来生命倫理は、医者だけで語るものでは到底なく、人類の総意で議論するはずのものだろう。
生 殖補助医療に関しても、学会の会告のみがよりどころであり、保険適応を受けていないどころか、実施に関して国から許認可を受けている訳でもないのだ。
医者は技術者に過ぎない。医療の進歩は、医者に神の手をもたらしたのではないのだ。
可能だからと生命の操作は、十分な議論なくして行われてきたが、今回の論争を期に、慢心を捨てて素直に「できないものは、できない」との態度を表明した ことは、大きな進歩だと評価しているのだが、誉めすぎであろうか?今後の国の対応が見物である。
--------------------------------------------------------------------------------
◆全国子宝温泉情報
★小川温泉元湯ホテルおがわ★
清流と緑に包まれた隠れ里のような一軒宿。古くからここの湯に入れば子宝に恵まれるという言い伝えがあり、ホテル横の不老館に祭られた薬師様での願掛けや祈祷(要予約)もできる。体の芯までよく温まる湯は、弱食塩泉。
趣きの異なる三タイプの風呂があり、渓流沿いの遊歩道を約10分歩いて行く天然洞窟露天風呂は天然記念物にも指定されているとか(冬季は閉鎖)。
所在地 富山県下新川郡朝日町湯ノ瀬1(TEL 0765-84-8111)
泉質は弱食塩泉(ナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉)。
源泉は摂氏68度で毎分420リットルの湧出量があります。よく温まり、神経痛やリューマチ、婦人病や冷え性、胃腸病などに効能があります。
http://www.ogawaonsen.co.jp/home.html
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◆自然至善(si-zen si-zen)
漢方講座に続き、今月号からは「鍼灸」を取り上げて解説してまいります。
代替療法として改めて見直されつつある領域で、ASKAからも通院されている患者さんは増加傾向にあります。このシリーズは、近鉄橿原線九条駅前で鍼灸医院を開かれている吉村治美先生にお願いして担当していただくことになりました。読んで興味を持たれた方は、お申し出て下さい。
<不妊症について>
はじめに・・・
不妊症は鍼灸治療適用なのでしょうか?
原則的には鍼灸治療の対象となります。ただし、性器の奇形や癒着など器質的な原因がある場合は不適用となります。体質改善や体調を整えることによりス ムーズな排卵や子宮内膜の状態が改善され着床が安定しやすくなります。
不妊症に対してはかなり有効であることが多数の症例報告で学会発表されています。 当院でも鍼灸治療で元気な赤ちゃんを出産されたり生理不順が治ったという方が多く大変喜ばれています。また不妊症だけでなく不育症にも有効です。
**東洋医学からみた不妊症**
東洋医学では不孕、全不産、無子という
(生理不順や生理が起こらない人はHPの生理不順をご参照ください。)
東洋医学の不妊治療は、妊娠しやすい体をつくるのが目的です。体全体のバランスを整え、体質改善することで妊娠しやすい体をつくります。
妊娠しやすいのは‘もちもち’、‘ふっくら’、‘ぬくぬく’お腹です。
つっぱって硬く冷たいベッド(お腹)では、寝ている赤ちゃんも嬉しくないですよね。お腹(子宮)は、植物で例えると畑のようなものです。日が当たって暖かいと養分も吸収がよく、良く育ちます。
一方、水はけが悪く、じゅくじゅくして いると冷たくて根ぐさりして育ちません。硬い土は酸素を含まず根がつきにくいので、養分を吸い上げにくく育ちません。
受精卵や赤ちゃんも、それとまったく同じなんです。ぬくもり・養分・水はけが整えば着床しやすく、出産までたどりつけるのです。(冷えに関してはHPをご参照ください)
つっぱりお腹
・鼠径部がつっぱった状態で卵管が圧迫されて、精子や受精卵が通りにくくなります。
・冷え性で刺激物を多く食べている人
・神経質でストレスが多い人は、流産しやすいと言われています。
硬いお腹
・腹筋が硬直して全体が硬いお腹は卵管が押しつぶされて、精子の通りが悪くなります。
・骨盤内の血行が悪い人
ではなぜそのような事が起こるのでしょうか?!
少し難しいのですが、東洋医学的にご説明します。(続く)
はるみ鍼灸治療院
〒639−1001奈良県大和郡山市近鉄九条駅前
TEL:0743−55−5089
院長:吉村治美
01:ASKAからのお知らせ
02:診療の場から〜出生前診断について(3)
03:全国子宝温泉情報
04:自然至善(si-zen si-zen)
05:編集後記
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◆はじめに
先月に続いて、医療と全く関係のない「建築」についての雑感であり、読み飛ばしていただきたい。
ASKAの外来の改装工事が完了した。以前から通院されている方には、フルモデルチェンジしたかに映るかも知れない。あれほど広い空間が創出されるとは、、、他ならぬ我々自身が驚いているのだから。
改装したからとて、外来の待ち時間が短くなる訳ではないのだが、順番待ちの憂鬱が幾分かでも解消されることを願っている。
今回のリフォームに際しては、大和郡山にアトリエを構える建築家の関谷昌人氏(http://www.s1.inets.jp/~planet/)に 依頼した。ちょっとした改装でも、壁を取り外し天井を張り替えることで居住空間が大きくかわるため、専門家にまかせた方が断然よい提案をいただけるとの考えからだ。
関谷氏は、大手ハウスメーカーの注文建築部門のチーフを経た後に独立し、現在のアトリエを主宰する。住宅を中心に商業施設など幅広く手がける氏の作品 は、メディアにも取り上げられ、専門誌でもクローズアップされる気鋭の作家だ。「売れっ子建築家」と聞くと、その敷居の高さに尻込みしてしまいそうなの だが、当のご本人はいたって気さくで親しみやすい人である。今回のリフォームなどは、氏にとっては犬小屋の設計にほど近い依頼であると思われたが、快諾 していただき感謝している。
建築のプロと語らう中で私自身が建築家(設計家ではなく)に対してある種の「誤った認識」を抱いていたことに気づかされた。素人ごときが踏み込んで言 えば施主の嗜好をいかに忠実に具現化できるかという「設計の技巧」は、彼らの目指すエンドポイントではないということだろうか。
モダンであれ伝統的であれ、工法に基づいて組み上げたマテリアルに機能を付加し、全体としての有機的なシステムを築き上げる。洗練された感性と卓越した 技巧をいかに意匠に表現するかという「設計力」と、依頼人の価値観や生活様式によって規定されがちな居住空間に、お仕着せがましくも、その人に合った新 しいスタイルを創案する「提案力」の双方にその建築家のアイデンティティがあるのでは、という私なりの理解に達した。
世は空前の新築・リフォームブームであり、カリスマ建築家が活躍するTV番組を私も好んで見ることがある。おおよそマイホームの設計を建築家に依頼ることなど庶民感情と隔たりがあると思っていたが、こうした番組を見て感じるのは、予算などの制約の中で最大限の“わがまま”を建築家にぶつけることは、彼らにとってもオーダーメイドを安売りすることにはならないと言うこと。
生活の三要素にあって「衣=ファッション」、「食=グルメ」に比べ立ち後れていると思われる「住」が、建築家によってようやく開放される時代を迎えたと感じるのだ。
誰しも気持ちの良い家に住みたい。それが素材にこだわりを尽くしたものであるか、空間の広がりに特色を持つものであるか、機能性を重要視したものであるかといった方向性は様々であるとしても、建築家がそれぞれの依頼に対応してくれる時代を迎えたということは、おおむね歓迎すべきだろう。
しかしここには、施主側の意識改革も必要となる。「注文」だからと施主の希望に従順であることを求めるのなら、それは彼らを過小評価していることになり、存在が見失われるだろう。また彼らに一任するだけで、自らは傍観するのも勘違いと言えよう。
「建築家と家を建てることは、自分をもリフォームすること」大袈裟な言い方かも知れないが、少なくとも彼らはそれだけの気概と誇りを持って、設計に臨んでいるという事を教えられたのである。
院長 中山 雅博
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◆ASKAからのお知らせ
1)ASKAレディースクリニックのアクセスマップがより見やすくなりました。
http://aska-cl.com/map.html
2)ASKAレディースクリニック 治療費のサイトも更新致しました。
http://aska-cl.com/tiryohi.html
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◆診療の場から〜出生前診断 その3
二回にわたって、「着床前診断」についての私見を述べさせていただいたが、まだ気が治まらないので、今回もお付き合い願いたい。
神戸の産婦人科医による男女の産み分けに端を発した着床前診断論争は、学会が問題の医師を戒告(一旦は除名を議決)し、また学会は反対に訴えられと、仁 義ないドタバタ劇になりつつある。
学会は、「出生前診断は、重症遺伝疾患に限る」との姿勢を崩さない一方で、「重症」の診断基準が曖昧なのも確かであり、認定された前例はない。生命の選択につながりかねないだけに、慎重にならざるを得ないのは理解できる。
なぜならこうした問題は、前例を築くと十分な議論ができないままに、なし崩し的になるのが常であり、結果オーライで世論も後押ししてしまうからだ。
恩恵 を被った家族の喜びの声などがマスコミで取り上げられれば、もうそのことに意義を唱える雰囲気すらなくなってしまうものだ。
ところが、である。問題性が学会内部でも煮詰まり時代にそぐわないと感じたのか、はたまたようやく期が熟したと判断したか、学会はついに着床前診断の第 一号を認定した。慶応義塾大学が申請を出していた「デュシャンヌ型筋ジストロフィー」に対してだ。
筋ジストロフィーという病気をご存じだろうか?母親より男児に遺伝(伴性劣性)し、乳幼児期に発症する筋肉疾患である。頻度の高い「デュシャンヌ型」では、筋力低下は進行性で10歳前後に車いす生活となり、その後呼吸筋も侵される15歳から20歳の間に人工呼吸器が必要となり、30歳頃までに死亡するという難病だ。
この分野の研究は目覚ましいが、残念ながら根本治療はなく、将来的には遺伝子治療が期待されている領域である。このような子供達を収容し介護する病棟が奈良県にもある。国立療養所西奈良病院小児科にある通称「パンダ病棟」である。ここに入院し共同生活を送る子供 達は、進行具合により車いすに乗る者や、歩行器を使う者などさまざまである。彼らは入院しながら学校教育を受け、健常人と同様にあらゆることにチャレンジする。
私は大学時代、クラシックギター部に所属しており、慰安コンサートと銘打って、年に一度この病棟でギターコンサートを開いていた部員にとっては、秋に控えた定期演奏会の演目の仕上がりを確認する意味合いもあるのだが、子供達は我々のつたない演奏にじっと耳を傾け、唱い、手拍子をしてくれた。実は彼らも楽器をこなすことができ、「技術は我々よりはるかに上」という話もあって、なんだかいつも我々が慰められて帰ってくるようなそん な演奏会であった。
同胞の死を見つめている人間があんなにも明るく振る舞い、そして健常な我々をも励ましてくれるとは、一体大人は何をやっているのかと、自己嫌悪に陥るこ ともしばしばで、終了後は部員にもやるせない思いが伝わるのであった。
このような子供達をもつ親の気持ちはどのようなものであろうか。自分たちより先にこの世を去って行く、しかも事故などのように突然にではなく、病状は徐々に進行して行くのだ。
彼らが次こそはと、健常な子供を切望するのは当然であり、「生命の選択」を望んだとしても誰にも攻めることなどはできない。
このような問題にいつまでも解決策を示さないことが、何れ論争の矢面になると考えてか、あるいは戒告処分した学会員との同士討ちを避けようとの考えから か、金虫色を続けてきた学会は満を持しての今回の承認に踏み切ったと思われる。ところがこれには、続きがあった。
このような生命の選択につながる承認の是非に関する判断は、学会ではなく国が指針を提示するべきだと、問題を手放したのである。考えてみれば学会は、産 婦人科医だけの集まりで、偏った立場の人間の集団である。本来生命倫理は、医者だけで語るものでは到底なく、人類の総意で議論するはずのものだろう。
生 殖補助医療に関しても、学会の会告のみがよりどころであり、保険適応を受けていないどころか、実施に関して国から許認可を受けている訳でもないのだ。
医者は技術者に過ぎない。医療の進歩は、医者に神の手をもたらしたのではないのだ。
可能だからと生命の操作は、十分な議論なくして行われてきたが、今回の論争を期に、慢心を捨てて素直に「できないものは、できない」との態度を表明した ことは、大きな進歩だと評価しているのだが、誉めすぎであろうか?今後の国の対応が見物である。
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◆全国子宝温泉情報
★小川温泉元湯ホテルおがわ★
清流と緑に包まれた隠れ里のような一軒宿。古くからここの湯に入れば子宝に恵まれるという言い伝えがあり、ホテル横の不老館に祭られた薬師様での願掛けや祈祷(要予約)もできる。体の芯までよく温まる湯は、弱食塩泉。
趣きの異なる三タイプの風呂があり、渓流沿いの遊歩道を約10分歩いて行く天然洞窟露天風呂は天然記念物にも指定されているとか(冬季は閉鎖)。
所在地 富山県下新川郡朝日町湯ノ瀬1(TEL 0765-84-8111)
泉質は弱食塩泉(ナトリウム塩化物・炭酸水素塩泉)。
源泉は摂氏68度で毎分420リットルの湧出量があります。よく温まり、神経痛やリューマチ、婦人病や冷え性、胃腸病などに効能があります。
http://www.ogawaonsen.co.jp/home.html
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◆自然至善(si-zen si-zen)
漢方講座に続き、今月号からは「鍼灸」を取り上げて解説してまいります。
代替療法として改めて見直されつつある領域で、ASKAからも通院されている患者さんは増加傾向にあります。このシリーズは、近鉄橿原線九条駅前で鍼灸医院を開かれている吉村治美先生にお願いして担当していただくことになりました。読んで興味を持たれた方は、お申し出て下さい。
<不妊症について>
はじめに・・・
不妊症は鍼灸治療適用なのでしょうか?
原則的には鍼灸治療の対象となります。ただし、性器の奇形や癒着など器質的な原因がある場合は不適用となります。体質改善や体調を整えることによりス ムーズな排卵や子宮内膜の状態が改善され着床が安定しやすくなります。
不妊症に対してはかなり有効であることが多数の症例報告で学会発表されています。 当院でも鍼灸治療で元気な赤ちゃんを出産されたり生理不順が治ったという方が多く大変喜ばれています。また不妊症だけでなく不育症にも有効です。
**東洋医学からみた不妊症**
東洋医学では不孕、全不産、無子という
(生理不順や生理が起こらない人はHPの生理不順をご参照ください。)
東洋医学の不妊治療は、妊娠しやすい体をつくるのが目的です。体全体のバランスを整え、体質改善することで妊娠しやすい体をつくります。
妊娠しやすいのは‘もちもち’、‘ふっくら’、‘ぬくぬく’お腹です。
つっぱって硬く冷たいベッド(お腹)では、寝ている赤ちゃんも嬉しくないですよね。お腹(子宮)は、植物で例えると畑のようなものです。日が当たって暖かいと養分も吸収がよく、良く育ちます。
一方、水はけが悪く、じゅくじゅくして いると冷たくて根ぐさりして育ちません。硬い土は酸素を含まず根がつきにくいので、養分を吸い上げにくく育ちません。
受精卵や赤ちゃんも、それとまったく同じなんです。ぬくもり・養分・水はけが整えば着床しやすく、出産までたどりつけるのです。(冷えに関してはHPをご参照ください)
つっぱりお腹
・鼠径部がつっぱった状態で卵管が圧迫されて、精子や受精卵が通りにくくなります。
・冷え性で刺激物を多く食べている人
・神経質でストレスが多い人は、流産しやすいと言われています。
硬いお腹
・腹筋が硬直して全体が硬いお腹は卵管が押しつぶされて、精子の通りが悪くなります。
・骨盤内の血行が悪い人
ではなぜそのような事が起こるのでしょうか?!
少し難しいのですが、東洋医学的にご説明します。(続く)
はるみ鍼灸治療院
〒639−1001奈良県大和郡山市近鉄九条駅前
TEL:0743−55−5089
院長:吉村治美
2007年09月11日 (火) | 編集 |
【CONTENTS】
01:ASKAからのお知らせ
02:診療の場から〜出生前診断について
03:全国子宝温泉情報
04:自然至善(si-zen si-zen)
05:編集後記
--------------------------------------------------------------------------------
◆はじめに
ASKAのホームページ(HP)のトップに鎮座する5ケタの数字をご存じだろうか?「(HPの開設以来)何番目の訪問者であるか」を表示するこの「アクセスカウンター」は、HPではすっかりお馴染みだ。どれほどの人の目に触れているかの「自己申告」とも言えるこの数字であるが、開設者にとってその動向はことのほか気になるものだ。
ミリオンアクセスを誇る人気サイトがあるかと思えば、訪れる人の少なさに、かえって寂しさが増すだけのようなサイトまで。開設者の思惑をよそに、その数 字に何を感じるかは、見る者次第である。さしずめアーティストのサイトならCDセールス、政治家のサイトなら得票数、医療機関のものとなると通院患者数 を反映しているかの様で興味深い。
当院のカウンターはと言うと、昨秋のHPのリニューアルにより一旦リセットされたため、現在で40000アクセスほどにとどまる。一日平均250アクセスがあり、たいへん多くの方々がご覧になっていることに驚くと同時に責任を感じている。
さて、見た目には変わらぬこのカウンターにも、実はその性能にちょっとした差があることは意外と知られていない。トップページの閲覧やページビューを 繰り返す度にカウントされる「のべ人数」タイプのものや、同じ人が一日に何回アクセスしても「1回」としかカウントされない「ユニークユーザー」タイプ のものまで。たかがカウンターと思いきや、CGIという特別なソフトによってサーバー上で管理されているのだと聞いても、何のことやら私にはいっこうに 分からない。
ネット社会の「経験値」とも言えるこの数字を増やそうと、HP開設者が自らアクセスを繰り返し、カウントを稼ぐという笑えない苦労話は聞いたことがあ る。しかし「ユニークユーザー」タイプであるASKAのカウンターでは、こうした裏ワザは通用しないと聞いて、少し安心した。
さらに当院のカウンターには、「ログ解析」なるエグゼクティブな機能が付いている。これによりアクセスした人の数と時間帯、さらにどの検索サイトからど のような検索語句で、たどり着いたかまでが分かるスグレモノだ。
この解析よると、当院のHPへアクセスする人の約51%が新規の訪問者であり、残りがリピーターである。週の初めに多く、意外なことに週末は少ない。またアクセスの多い時間帯は、10時台、14時台、22時台であり、寝静まった未明にもアクセスがあるが、さすがに海外からではないようだ。
この結果に基づき経営方針を立てるのが本来のネット戦略であるのだが、単にアクセス数に一喜一憂しているだけの私には、「手の込んだおもちゃ(家内 談)」でしかないのであろう。
いかに多くの人にHPを見てもらうかには、コンテンツもさることながら、そこにたどり着くための「道しるべ(リンク)」が必要だ。
病院選びもランキングされるこのご時世。よりリアルな情報を求めて、めくるページも「街(タウン)」から「家(ホーム)」へと移り、情報はより親切 (アットホーム)であることが求められる。
バーチャルなリンクにうつつを抜かすあまりに患者さん一人一人の心にリンクを張ることを忘れてはいけないと思うのである。
院長 中山 雅博
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◆ASKAからのお知らせ
1)ASKAレディースクリニックのTOPページに特定不妊治療費助成金についての情報を追加致しました。
http://aska-cl.com/
2)お陰さまでアクセス数が急増しております。皆様のお役に立てる情報発信を心がけておりますのでまたご意見、ご感想がございましたら掲示板にカキコしてみてくださいね。
http://aska-cl.com/board.cgi
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◆診療の場から〜出生前診断 その2
事実先行で物議をかもしだす「出生前診断」。フライング気味とも言える話題づくりには、関係者の様々な思惑が見え隠れする。
「授かる」医療から「授ける」医療へそして、「命の選別」へと変容を遂げる「不妊医療」。今回は「産み分け」を取り上げ、これに介在する問題点について 検討してみたい。
第一 生物学的問題
人類がどれほどの英知を誇ったとしても、唯一生殖の営みは何人も独りではなし得ない。種族保存という原始的なプログラムは、オスとメスとに出生に際して のアドバンテージを許さなかった。人類はその半分が男であり女(出生性比は100対105で男児が多い)であるという、このしごく当たり前の比率が「産 み分け」により崩れるとしたら、どうなることだろう。
単なる「男(女)余り」という社会的問題だけではすまなくなる事態を想定して警鐘を鳴らすべき立場の科学者が、自ら主導すべき問題とは到底思えないので ある。
第二 社会的な問題
出生率の低下に歯止めがかからない少子化の時代、一人っ子を出産するとなると、あなたならどちらを望むだろうか?
「一人っ子政策」を導入した中国では、出生率の男女差が生じており、地方では実に3倍の較差がある自治区もあるとのこと。また韓国でも同様の現象が起き ており、学校教育の場において情操教育上の問題が指摘され始めているという。日本においても、皇室の世継ぎ問題しかり、男子待望論は様々な局面でなお根強いと思われる。
時代は「ジェンダーフリー」と言われて久しいが、男女の垣根を取り払うムーブメントがある一方で、「リプロダクティブライツ」の名のもと「性を選ぶ権 利」を主張するとは、なんともアンバランスな時代である。
第三 選択される生命の尊厳
「授かる」という言葉には、その誕生に人為の及ばない尊厳をもたらす。そして「産み分け」により選別を受けた命を「授かった」と表現するのには、いささ か抵抗を感じる。生まれてきた子どもには、選別の事実を親はどう正しく伝えるのか。もし自分が男(女)でなかったら、生まれ出でることもなかったと知ら されれば、その思いは筆舌し難い。
第四 後付けされる倫理
このような重要な問題が、単なる技術者に過ぎない医師の独走によって事実先行という形で実際上のイニシアティブが取られている点である。現場からの問題提起が最もセンセーショナルとは言え、この常套手段にはやや閉口してしまうのだ。
体外受精で出産した子が「試験管ベビー」と言われた時代、「そこまでして子どもをつくるのか」と揶揄され、倫理的な問題が取りざたされたが、今や生殖補 助医療は不妊医療の主軸となるものであり、世界で毎年何十万人もが出生しているのだ。
根本的な議論もないままにいつの間にか、生命の聖域への侵犯を叫ぶ 声も聞こえなくなった。このように事実先行がいつの間にか世間に是認されているのが、医療の持つ力の論理である。経済で喩えれば、消費税が導入された時の衝撃を我々はいつしか忘れ、今では当たり前のように支払っているのに似ている。
医療においては「患う者のため」という大儀によって技術が先行してきた。
とかく医師は需要があればなんでも実現しようという習性がある。脳死臓器移植の 次は再生医療の時代がそこまで来ている。「需要」という名のもとに、この技術が生殖細胞に応用されないという保障は全くないであろう。
外来の超音波検査で三人目も女の子であることを知らされた母親は「ハーッ」と大きなため息をついた。「でも授かった子ですから」と自らも納得させるように言い含めたその表情には決して、絶望的な暗さはなかった。
私は、望まぬ性であるがために、中絶を選んだ患者を経験したことがない。
産み分けを希望する親がいれば、まず説得することこそが、産科医の本分ではなかったのか?問題山積の「産み分け医療」。
「死の選択」である中絶が安直に認められるなら、「生のための選別」という大儀があれば、問題はなかろうという主張は、論点がすり替わっている感を拭え ないが、皆さんはどう思われるだろうか?
20××年、学園前H産婦人科
「おめでとうございます。予定通りの男の子です。受精卵の段階で予め各種悪性腫瘍と遺伝病、生活習慣病の遺伝診断を行った上、すでに遺伝子治療も完了し ております。出生後は、100種混合ワクチンを接種しましたので、生涯感染症の心配もありません」
「アッ!それから、厚労省の人口規制法により、今年生まれの子は120歳の寿命に設定されておりますが、よかったでしょうか?」
いやはや、こんな時代が来る前に、医者を辞めてしまおう。
いやこれは失言、正しくは医者稼業は失業でした。
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◆全国子宝温泉情報
★赤崎温泉★
七尾湾に面し静かな小山に囲まれたひなびた潮の香ただよう環境です
海抜20mの地。含重曹弱食塩泉、自噴。肌にやさしくすべすべした湯。
無色透明で31℃あり、神経痛、リウマチ、婦人病、胃腸病に効能。お風呂あがりの肌はしっとりとしてなめらかで全身に化粧水をつけたような感じ。
女性の方には魅力的。
所在地 〒926-0006
石川県七尾市大田町卜部13-1
照会先
赤崎温泉女島館 (0767-52-1147)
効能 神経痛、リウマチ、胃腸病、婦人病
泉質 含重曹弱食塩泉
湯の色 無色透明
源泉温度 31度
周辺環境 海沿い
周辺環境紹介 七尾湾に面し静寂とした小山に囲まれています。
http://www.onsen-hot.com/hokri/isikawa/akasaki/top_aka.htm
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◆自然至善(si-zen si-zen)
PART6女性と漢方 ― 肥満症 ―
今回は肥満症についてご紹介させていただきたいと思います。
肥満症は飽食と美食の時代といわれる現代においてたいへん身近な疾患となってきました。肥満は、女性にとっては素晴らしいプロポーションを維持するため の大敵ですが、糖尿病、高脂血症、高血圧、痛風、間接障害等の原因となりさらには動脈硬化症への進展を早めることになります。
また、最近では、脂肪は単 に「脂の塊」としてエネルギーを備蓄しているだけではなく、私たちの体を構成する臓器や細胞に影響を与える生理活性物質を分泌していることもわかってき ました。肥満に伴い体のさまざまなバランスが崩れ、上記疾患の原因となるとともに、月経や妊娠にも影響を及ぼすこともわかってきました。
従って、肥満防 止は様々な疾患を予防する上でもとても大切であることが理解していただけると思います。
肥満の一般的な治療は、食事療法(カロリー制限)と運動ですが、これに漢方を組み合わせるととても効果的です。また、肥満を改善する上で大切なことは、 あまり急激な体重減少を求めないことです。夏の水着シーズンに間に合わせたいとの気持ちはわかりますが、急激な体重減少には必ず有害なリバウンド現象が あり、また体重もすぐに元に戻ってしまいやすいものです。
長い時間をかけて身につけた脂肪は、その時間と同じぐらいをかけて元に戻すぐらいの気持ちで取 り組むことが、体にやさしい治療だと思います。
漢方では肥満に伴う自覚症状がある場合は、まずはその症状を改善する事を目標に治療します。またタイプ別に分けて処方を決めていきます。まずはご自身が どのタイプの肥満か見極め、それにあった漢方薬を処方して頂く事をお勧めします。
脂肪太りタイプ・・いわゆる食べ過ぎの肥満タイプです。血色が良く太鼓腹、食欲旺盛、暑がりで便秘気味、エネルギッシュの方が多い傾向があります。
漢方 薬では防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)、大柴胡湯(だいさいことう)が良く使われます。体に溜まった悪いものを出す働きの生薬が含まれているので 緩下剤的な働きを持つています。服用後1,2週間でまず便秘が改善(快便感等)してくるのが、大切なサインになります。
水太りタイプ・・あまり食べないのに水を飲んでも太ると言われる方はこのタイプです。新陳代謝が悪く、体質も普通から虚弱体質、冷え性気味で疲れやすく、汗をかきやすい傾向があります。漢方では防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)、や五苓散 (ごれいさん)などが代表的処方です。利尿薬的な生薬が含まれているのが特徴です。
服用後1,2週間でまず、尿量が増えてくるのが、重要なサインになります。
血行不良タイプ・・漢方ではホルモンバランスが崩れているタイプが当てはまります。更年期を境に太った、出産後に太った等もこのタイプです。漢方では桃核承気湯(とうかくじょうきとう)や桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などが多く 使われます。
その他としては最近多いタイプにストレス太りが多く見られこのようなタイプには加味逍遥散(かみしょうようさん)の気の巡りを良くするタイプの漢方薬が 多く使われます。今回肥満に対する漢方という事でご紹介させて頂きましたが、漢方プラス運動プラス食事療法を実践される事をお勧めいたします。
今回でほん講座は、終了となりました。まだまだ漢方の活躍する疾患は多く残されています。いろいろなことでお悩みの方は、一度本院をお尋ね下さい。
(協力 カネボウ薬品株式会社)
01:ASKAからのお知らせ
02:診療の場から〜出生前診断について
03:全国子宝温泉情報
04:自然至善(si-zen si-zen)
05:編集後記
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◆はじめに
ASKAのホームページ(HP)のトップに鎮座する5ケタの数字をご存じだろうか?「(HPの開設以来)何番目の訪問者であるか」を表示するこの「アクセスカウンター」は、HPではすっかりお馴染みだ。どれほどの人の目に触れているかの「自己申告」とも言えるこの数字であるが、開設者にとってその動向はことのほか気になるものだ。
ミリオンアクセスを誇る人気サイトがあるかと思えば、訪れる人の少なさに、かえって寂しさが増すだけのようなサイトまで。開設者の思惑をよそに、その数 字に何を感じるかは、見る者次第である。さしずめアーティストのサイトならCDセールス、政治家のサイトなら得票数、医療機関のものとなると通院患者数 を反映しているかの様で興味深い。
当院のカウンターはと言うと、昨秋のHPのリニューアルにより一旦リセットされたため、現在で40000アクセスほどにとどまる。一日平均250アクセスがあり、たいへん多くの方々がご覧になっていることに驚くと同時に責任を感じている。
さて、見た目には変わらぬこのカウンターにも、実はその性能にちょっとした差があることは意外と知られていない。トップページの閲覧やページビューを 繰り返す度にカウントされる「のべ人数」タイプのものや、同じ人が一日に何回アクセスしても「1回」としかカウントされない「ユニークユーザー」タイプ のものまで。たかがカウンターと思いきや、CGIという特別なソフトによってサーバー上で管理されているのだと聞いても、何のことやら私にはいっこうに 分からない。
ネット社会の「経験値」とも言えるこの数字を増やそうと、HP開設者が自らアクセスを繰り返し、カウントを稼ぐという笑えない苦労話は聞いたことがあ る。しかし「ユニークユーザー」タイプであるASKAのカウンターでは、こうした裏ワザは通用しないと聞いて、少し安心した。
さらに当院のカウンターには、「ログ解析」なるエグゼクティブな機能が付いている。これによりアクセスした人の数と時間帯、さらにどの検索サイトからど のような検索語句で、たどり着いたかまでが分かるスグレモノだ。
この解析よると、当院のHPへアクセスする人の約51%が新規の訪問者であり、残りがリピーターである。週の初めに多く、意外なことに週末は少ない。またアクセスの多い時間帯は、10時台、14時台、22時台であり、寝静まった未明にもアクセスがあるが、さすがに海外からではないようだ。
この結果に基づき経営方針を立てるのが本来のネット戦略であるのだが、単にアクセス数に一喜一憂しているだけの私には、「手の込んだおもちゃ(家内 談)」でしかないのであろう。
いかに多くの人にHPを見てもらうかには、コンテンツもさることながら、そこにたどり着くための「道しるべ(リンク)」が必要だ。
病院選びもランキングされるこのご時世。よりリアルな情報を求めて、めくるページも「街(タウン)」から「家(ホーム)」へと移り、情報はより親切 (アットホーム)であることが求められる。
バーチャルなリンクにうつつを抜かすあまりに患者さん一人一人の心にリンクを張ることを忘れてはいけないと思うのである。
院長 中山 雅博
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◆ASKAからのお知らせ
1)ASKAレディースクリニックのTOPページに特定不妊治療費助成金についての情報を追加致しました。
http://aska-cl.com/
2)お陰さまでアクセス数が急増しております。皆様のお役に立てる情報発信を心がけておりますのでまたご意見、ご感想がございましたら掲示板にカキコしてみてくださいね。
http://aska-cl.com/board.cgi
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◆診療の場から〜出生前診断 その2
事実先行で物議をかもしだす「出生前診断」。フライング気味とも言える話題づくりには、関係者の様々な思惑が見え隠れする。
「授かる」医療から「授ける」医療へそして、「命の選別」へと変容を遂げる「不妊医療」。今回は「産み分け」を取り上げ、これに介在する問題点について 検討してみたい。
第一 生物学的問題
人類がどれほどの英知を誇ったとしても、唯一生殖の営みは何人も独りではなし得ない。種族保存という原始的なプログラムは、オスとメスとに出生に際して のアドバンテージを許さなかった。人類はその半分が男であり女(出生性比は100対105で男児が多い)であるという、このしごく当たり前の比率が「産 み分け」により崩れるとしたら、どうなることだろう。
単なる「男(女)余り」という社会的問題だけではすまなくなる事態を想定して警鐘を鳴らすべき立場の科学者が、自ら主導すべき問題とは到底思えないので ある。
第二 社会的な問題
出生率の低下に歯止めがかからない少子化の時代、一人っ子を出産するとなると、あなたならどちらを望むだろうか?
「一人っ子政策」を導入した中国では、出生率の男女差が生じており、地方では実に3倍の較差がある自治区もあるとのこと。また韓国でも同様の現象が起き ており、学校教育の場において情操教育上の問題が指摘され始めているという。日本においても、皇室の世継ぎ問題しかり、男子待望論は様々な局面でなお根強いと思われる。
時代は「ジェンダーフリー」と言われて久しいが、男女の垣根を取り払うムーブメントがある一方で、「リプロダクティブライツ」の名のもと「性を選ぶ権 利」を主張するとは、なんともアンバランスな時代である。
第三 選択される生命の尊厳
「授かる」という言葉には、その誕生に人為の及ばない尊厳をもたらす。そして「産み分け」により選別を受けた命を「授かった」と表現するのには、いささ か抵抗を感じる。生まれてきた子どもには、選別の事実を親はどう正しく伝えるのか。もし自分が男(女)でなかったら、生まれ出でることもなかったと知ら されれば、その思いは筆舌し難い。
第四 後付けされる倫理
このような重要な問題が、単なる技術者に過ぎない医師の独走によって事実先行という形で実際上のイニシアティブが取られている点である。現場からの問題提起が最もセンセーショナルとは言え、この常套手段にはやや閉口してしまうのだ。
体外受精で出産した子が「試験管ベビー」と言われた時代、「そこまでして子どもをつくるのか」と揶揄され、倫理的な問題が取りざたされたが、今や生殖補 助医療は不妊医療の主軸となるものであり、世界で毎年何十万人もが出生しているのだ。
根本的な議論もないままにいつの間にか、生命の聖域への侵犯を叫ぶ 声も聞こえなくなった。このように事実先行がいつの間にか世間に是認されているのが、医療の持つ力の論理である。経済で喩えれば、消費税が導入された時の衝撃を我々はいつしか忘れ、今では当たり前のように支払っているのに似ている。
医療においては「患う者のため」という大儀によって技術が先行してきた。
とかく医師は需要があればなんでも実現しようという習性がある。脳死臓器移植の 次は再生医療の時代がそこまで来ている。「需要」という名のもとに、この技術が生殖細胞に応用されないという保障は全くないであろう。
外来の超音波検査で三人目も女の子であることを知らされた母親は「ハーッ」と大きなため息をついた。「でも授かった子ですから」と自らも納得させるように言い含めたその表情には決して、絶望的な暗さはなかった。
私は、望まぬ性であるがために、中絶を選んだ患者を経験したことがない。
産み分けを希望する親がいれば、まず説得することこそが、産科医の本分ではなかったのか?問題山積の「産み分け医療」。
「死の選択」である中絶が安直に認められるなら、「生のための選別」という大儀があれば、問題はなかろうという主張は、論点がすり替わっている感を拭え ないが、皆さんはどう思われるだろうか?
20××年、学園前H産婦人科
「おめでとうございます。予定通りの男の子です。受精卵の段階で予め各種悪性腫瘍と遺伝病、生活習慣病の遺伝診断を行った上、すでに遺伝子治療も完了し ております。出生後は、100種混合ワクチンを接種しましたので、生涯感染症の心配もありません」
「アッ!それから、厚労省の人口規制法により、今年生まれの子は120歳の寿命に設定されておりますが、よかったでしょうか?」
いやはや、こんな時代が来る前に、医者を辞めてしまおう。
いやこれは失言、正しくは医者稼業は失業でした。
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◆全国子宝温泉情報
★赤崎温泉★
七尾湾に面し静かな小山に囲まれたひなびた潮の香ただよう環境です
海抜20mの地。含重曹弱食塩泉、自噴。肌にやさしくすべすべした湯。
無色透明で31℃あり、神経痛、リウマチ、婦人病、胃腸病に効能。お風呂あがりの肌はしっとりとしてなめらかで全身に化粧水をつけたような感じ。
女性の方には魅力的。
所在地 〒926-0006
石川県七尾市大田町卜部13-1
照会先
赤崎温泉女島館 (0767-52-1147)
効能 神経痛、リウマチ、胃腸病、婦人病
泉質 含重曹弱食塩泉
湯の色 無色透明
源泉温度 31度
周辺環境 海沿い
周辺環境紹介 七尾湾に面し静寂とした小山に囲まれています。
http://www.onsen-hot.com/hokri/isikawa/akasaki/top_aka.htm
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◆自然至善(si-zen si-zen)
PART6女性と漢方 ― 肥満症 ―
今回は肥満症についてご紹介させていただきたいと思います。
肥満症は飽食と美食の時代といわれる現代においてたいへん身近な疾患となってきました。肥満は、女性にとっては素晴らしいプロポーションを維持するため の大敵ですが、糖尿病、高脂血症、高血圧、痛風、間接障害等の原因となりさらには動脈硬化症への進展を早めることになります。
また、最近では、脂肪は単 に「脂の塊」としてエネルギーを備蓄しているだけではなく、私たちの体を構成する臓器や細胞に影響を与える生理活性物質を分泌していることもわかってき ました。肥満に伴い体のさまざまなバランスが崩れ、上記疾患の原因となるとともに、月経や妊娠にも影響を及ぼすこともわかってきました。
従って、肥満防 止は様々な疾患を予防する上でもとても大切であることが理解していただけると思います。
肥満の一般的な治療は、食事療法(カロリー制限)と運動ですが、これに漢方を組み合わせるととても効果的です。また、肥満を改善する上で大切なことは、 あまり急激な体重減少を求めないことです。夏の水着シーズンに間に合わせたいとの気持ちはわかりますが、急激な体重減少には必ず有害なリバウンド現象が あり、また体重もすぐに元に戻ってしまいやすいものです。
長い時間をかけて身につけた脂肪は、その時間と同じぐらいをかけて元に戻すぐらいの気持ちで取 り組むことが、体にやさしい治療だと思います。
漢方では肥満に伴う自覚症状がある場合は、まずはその症状を改善する事を目標に治療します。またタイプ別に分けて処方を決めていきます。まずはご自身が どのタイプの肥満か見極め、それにあった漢方薬を処方して頂く事をお勧めします。
脂肪太りタイプ・・いわゆる食べ過ぎの肥満タイプです。血色が良く太鼓腹、食欲旺盛、暑がりで便秘気味、エネルギッシュの方が多い傾向があります。
漢方 薬では防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)、大柴胡湯(だいさいことう)が良く使われます。体に溜まった悪いものを出す働きの生薬が含まれているので 緩下剤的な働きを持つています。服用後1,2週間でまず便秘が改善(快便感等)してくるのが、大切なサインになります。
水太りタイプ・・あまり食べないのに水を飲んでも太ると言われる方はこのタイプです。新陳代謝が悪く、体質も普通から虚弱体質、冷え性気味で疲れやすく、汗をかきやすい傾向があります。漢方では防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)、や五苓散 (ごれいさん)などが代表的処方です。利尿薬的な生薬が含まれているのが特徴です。
服用後1,2週間でまず、尿量が増えてくるのが、重要なサインになります。
血行不良タイプ・・漢方ではホルモンバランスが崩れているタイプが当てはまります。更年期を境に太った、出産後に太った等もこのタイプです。漢方では桃核承気湯(とうかくじょうきとう)や桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)などが多く 使われます。
その他としては最近多いタイプにストレス太りが多く見られこのようなタイプには加味逍遥散(かみしょうようさん)の気の巡りを良くするタイプの漢方薬が 多く使われます。今回肥満に対する漢方という事でご紹介させて頂きましたが、漢方プラス運動プラス食事療法を実践される事をお勧めいたします。
今回でほん講座は、終了となりました。まだまだ漢方の活躍する疾患は多く残されています。いろいろなことでお悩みの方は、一度本院をお尋ね下さい。
(協力 カネボウ薬品株式会社)
2007年09月11日 (火) | 編集 |
【CONTENTS】
01:ASKAからのお知らせ
02:診療の場から〜出生前診断について
03:全国子宝温泉情報
04:自然至善(si-zen si-zen)
05:編集後記
--------------------------------------------------------------------------------
◆はじめに
GWから取りかかったクリニックの改装工事が進んでいる。院長室を取っ払いスタッフルームを縮小し、新たに待合いのラウンジを増設するのが目的だ。
一年越しの計画がようやく実現の運びとなり、これにより診察待ちの憂鬱が幾分かでも軽減することを期待してやまない。
診療の時間をぬっての改装工事は効率も悪く、音を抑えるなど何かと制約も多いはず。わがままな施主(院長)の要望に文句の一つも言わず、黙々と働き詰める彼らの仕事ぶりには、頭が下がるものだ。普段は寡黙な彼らであるが、折に触れて会話を交わすことがあり、話は最近の住宅事情へおよんだ。
住宅業界も準拠すべき新たな業界基準としての「ISO(国際標準化機構)」の導入が進んでいるという。この取得に係わるマニュアル作りは大変な労力だったそうだ。震災以降、耐久性や耐震性に対しての消費者の関心が高まったことも相まって、ISOの取得 は、業界にとって信頼の称号となるのだろう。
欠陥住宅などがマスコミでも取り上げられ、手抜き工事やら悪徳業者がやり玉にあがっているが、このような品質管理基準を設けることは、住宅の基本仕様を 均一に底上げする効果は期待できそうだ。またその一方で、ハウスメーカーのよる住宅性能の開発には驚かされるものがある。耐震ならぬ免震装置を導入された住宅のCMは圧巻だ。
とりわけ外壁材の性能は格段に向上しているという。耐火・耐震・断熱・防音そして防犯の全てを充たすハイテク材はまさに住宅の基本性能そのものの向上に寄与していると言えよう。しかしこうした開発のもう一つのキーワードは意外にも「クレーム対策」にあるのだと言う。
最近でこそエコロジー住宅の象徴ともされる「珪藻土」や「漆喰」などの土壁は、そのメンテナンスや耐久性から敬遠された素材である。これらの素材は、その風合いが持ち味なのだが、クラックに弱くメンテナンスが欠かせない。自然素材であるためこれは仕方のないはずの事なのだが、クレームが殺到しメーカー泣かせなのだそうだ。
雨風以上に「クレームに強い」建築材、建築工法が良しとされるのは、いささか考え物である。シックハウスや、建設廃材の問題が取り上げられる中、おおよそエコロジーな発想と無縁な、スクラップアンドビルドに支えられてきたこの業界の構造もクレームの対象となる今、変革を求められ関係者の腐心は続くとのこと。
興味深いことに、こういった開発の対岸で、在来の伝統工法や古材再利用などを見直す動きもある。テレビのドキュメンタリーで京都の「町屋再生」が取り上 げられていた。インタビューの中で町屋の住民は、「(町屋は)暗くて、寒くて、埃が多い」と、そこに住む苦労を語った。民家住宅は、居住性能では劣るも のの、システムとしては優れた先人の知恵に富む。「うなぎの寝床」とも言われる佇まいは、通りに面した路地を入り、通り庭や坪庭などの間取りを特徴とする。
このレイアウトは、住宅メーカーが取り入れ始めている現代のコートハウスの原型ともいえるものである。こうした町屋住宅が人気を博していることの理由に、開発競争の中で見失われたもう一つの性能である「遊び(風 流)」が次代のコンセプトとして再び浮上しているのは皮肉なものだ。
医療機関による「ISO」の取得が始まった。不妊治療においても日本で初めての品質管理機関JISART(Japanese Institution for Standardizing assistedreproductive Technology)が動き出す。
生殖補助医療にもクオリティマネージメントの時代の到来である。
先進のシステムの中で、医療の根幹が見失われることのないよう、基本に立ち返る姿勢を保ちたいものである。
院長 中山 雅博
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◆ASKAからのお知らせ
1)ASKAレディースクリニックのTOPページがマイナーチェンジ致しました。ご覧下さいませ。
http://aska-cl.com/
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◆診療の場から〜出生前診断
男女生み分けのため受精卵を用いた着床前診断を無許可で行ったとして神戸の不妊クリニックの院長が学会より除名処分を受けた。「妊娠中の出生前診断による中絶は実施されている。女性が妊娠・出産に自己決定権を持ち、幸福を追求するのは当然の権利で、受精卵診断による男女産み分けは公共の福祉に反しない」というのがその論調だ。
なるほどリプロダクティブライツは女性に帰属するのだが、どこか腑に落ちない詭弁をそこに感じるのは私だけであろうか。
この騒動は、学会への院長の謝罪という形で一旦集結するかと思われたが、いつのまにか「重症遺伝病の出生前診断」へとすり替わり、除名された医師が逆に学会を訴える民事訴訟へと発展している。
一方、生殖医療に関して日本産婦人科学会は、会告を通じてガイドラインを示してきた。「本法(着床前診断)の実施にあたっては、所定の様式に従って本会に申請し、認可を得なければならない」、「本法は重篤な遺伝性疾患に限り適用される」 と、その姿勢は慎重だ。
ところが従来より行われてきた「出生前診断」については、これを実施する明らかな規制や制約はなく、ガイドラインが示されるにとどまる。
ダウン症に対する羊水検査や絨毛穿刺診断などの染色体検査の他に、超音波検査による胎児異常の検査、また「先天性風疹症候群」のスクリーニングとしての風疹抗体検査も広義の出生前診断と言えよう。
ここで確認だが、これらの検査は、その結果を受けての「人工妊娠中絶術」を前提としている訳ではない。母体保護法では、妊娠中絶を容認する条件としての「胎児条項」つまり胎児に何らかの先天異常があることを理由とした妊娠中絶を今なお認めていないからだ。
この検査の主旨は、生まれてくる子に関する情報を予め知ることで、その子の出生に際しての万全の受け入れ体制を整えることにある。生まれてくる子に 関しての情報を知っておけば、精神的な準備をすることもできるし、また疾患によっては胎児治療を行ったり、出産直後からの連携により予後が改善されると いうことが期待されるとういのがその建前なのだ。
ところが実際には、妊娠22週未満に見つかった重症奇形や染色体異常については、家族の了承があれば暗黙に中絶が行われているのが現状でもある。
この点において学会は沈黙を続けている。実際と解離していることは、全ての産婦人科医が認識しているところである。その一方で安直な中絶術が「経済条 項」のもと、堂々と行われているという自己矛盾に戸惑いを感じる産婦人科医は多い。出生前診断というナイーブな問題は、学会にとっては、できるだけ曖昧 に包み隠しておきたいという気持ちも分からないではない。
「出生前診断」は、母の胎内に身ごもった「胎児」に対するもので、一方「着床前診断」は、身ごもる前の「胎芽」に対する検査であると点が双方の違いである。ここで受精卵を生命と扱うかという大きな問題はさておき、身ごもる前であれば、その後に比べ、生命を選択したという意識は薄れるであろうし、母体へ の負担も少ないと言える。
染色体異常による流産を回避しようという発想から検査を行うことで、さらに妊娠率を高めようという検討もなされている。着床前診断はこのような背景の延長として生まれたのは自然な発想とも言えよう。将来的には発ガンの遺伝子診断が受精卵の段階で行われることもあり得る話であろう。
また出生前診断ではないが、体外受精によって得られた受精卵は、そのグレードによって選別を受け、良いものが使用されている。凍結保存された受精卵もお役目がなくなれば、破棄される運命だ。
その意味で現代の生殖医療ではすでに生命の選択は行われていると言って良い。不妊医療は、「授かる」医療から「授ける」医療へそして、「命の選別」へと変容を遂げる。次号では、ここに介在する問題点について検討してみたい。
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◆全国子宝温泉情報
★網張温泉★
所在地 〒020-0585 岩手県岩手郡雫石町網張温泉
照会先 休暇村岩手網張温泉及び網張温泉館 (019-693-2211)
効能 神経痛、リューマチ、冷え性、慢性消化器病、婦人病、皮膚疾患
泉質 単純硫黄泉
湯の色 白濁
源泉温度 82度
周辺環境紹介
十和田八幡平国立公園の秀峰岩手山の中腹に位置する雫石平野の大パノラマを眼下に一望でき、はるかかなたには、みちのくの山々が望めます。
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◆自然至善(si-zen si-zen)
PART5 女性と漢方 ―生理痛―
今回は生理痛についてご紹介させていただきたいと思います。
生理痛に応用する漢方薬はとてもたくさんあります。今回はその中でももっとも使いやすく効果も優れている漢方薬を紹介します。
生理痛の痛みは漢方的に簡単に言えば『気、血、水』のめぐりの悪さと考えられます。
<めぐりの悪さ>“気”(エネルギーが足りなくて血液を勢い良く流すことが出来ない)“血”(血液の流れが悪くなる)“水”(体に潤いがないと血液が粘ってきます)
特に血の流れが滞る(漢方的には_血といいます)ことにより種々の症状が現れるため、生理痛は漢方では駆_血薬(くおけつやく)を中心に治療します。
漢方での駆_血薬といえば前回にも紹介させて頂いた桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)が代表的な方剤になります。こちらの方剤は、桂皮(けいひ)、茯 苓(ぶくりょう)、桃仁(とうにん)、牡丹皮(ぼたんぴ)、芍薬(しゃくやく)からなる方剤で、桃仁と牡丹皮は代表的な_血を取る生薬で、芍薬は筋肉の痙攣を鎮め、痛みを抑える作用があります。
そのため、桂枝茯苓丸は、生理痛が強く顔はのぼせて下腹部痛がある方に用いられます。
また、生理痛はそれほど強くない方で、生理前になるとイライラしたり、乳房が張って痛む、便秘がひどくなるなど、いわゆる月経前緊張症の方には加味逍遥 散(かみしょうようさん)という方剤が第一選択薬となります。
さらに、生理痛そのものを抑える漢方薬として芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)があります。本剤は、芍薬と甘草の2生薬からなり、子宮の過収縮によ り引き起こされる痛みに対し、子宮平滑筋の過緊張を抑えることにより痛みをやわらげると考えられています。生理痛のひどいときなどに頓服的に飲んでもらえばよい方剤です。
なお、生理痛改善の為には漢方薬の服用もそうですが養生がとても大切です。
バランスの良い食事を取る事や、夜更かしをしない、体を冷やさない、適度にストレスを解消するなど基本的な生活習慣を守っていく事が大事であり、そのような上で漢方薬を服用することにより、はじめて改善できるものです。
(協力 カネボウ薬品株式会社)
01:ASKAからのお知らせ
02:診療の場から〜出生前診断について
03:全国子宝温泉情報
04:自然至善(si-zen si-zen)
05:編集後記
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◆はじめに
GWから取りかかったクリニックの改装工事が進んでいる。院長室を取っ払いスタッフルームを縮小し、新たに待合いのラウンジを増設するのが目的だ。
一年越しの計画がようやく実現の運びとなり、これにより診察待ちの憂鬱が幾分かでも軽減することを期待してやまない。
診療の時間をぬっての改装工事は効率も悪く、音を抑えるなど何かと制約も多いはず。わがままな施主(院長)の要望に文句の一つも言わず、黙々と働き詰める彼らの仕事ぶりには、頭が下がるものだ。普段は寡黙な彼らであるが、折に触れて会話を交わすことがあり、話は最近の住宅事情へおよんだ。
住宅業界も準拠すべき新たな業界基準としての「ISO(国際標準化機構)」の導入が進んでいるという。この取得に係わるマニュアル作りは大変な労力だったそうだ。震災以降、耐久性や耐震性に対しての消費者の関心が高まったことも相まって、ISOの取得 は、業界にとって信頼の称号となるのだろう。
欠陥住宅などがマスコミでも取り上げられ、手抜き工事やら悪徳業者がやり玉にあがっているが、このような品質管理基準を設けることは、住宅の基本仕様を 均一に底上げする効果は期待できそうだ。またその一方で、ハウスメーカーのよる住宅性能の開発には驚かされるものがある。耐震ならぬ免震装置を導入された住宅のCMは圧巻だ。
とりわけ外壁材の性能は格段に向上しているという。耐火・耐震・断熱・防音そして防犯の全てを充たすハイテク材はまさに住宅の基本性能そのものの向上に寄与していると言えよう。しかしこうした開発のもう一つのキーワードは意外にも「クレーム対策」にあるのだと言う。
最近でこそエコロジー住宅の象徴ともされる「珪藻土」や「漆喰」などの土壁は、そのメンテナンスや耐久性から敬遠された素材である。これらの素材は、その風合いが持ち味なのだが、クラックに弱くメンテナンスが欠かせない。自然素材であるためこれは仕方のないはずの事なのだが、クレームが殺到しメーカー泣かせなのだそうだ。
雨風以上に「クレームに強い」建築材、建築工法が良しとされるのは、いささか考え物である。シックハウスや、建設廃材の問題が取り上げられる中、おおよそエコロジーな発想と無縁な、スクラップアンドビルドに支えられてきたこの業界の構造もクレームの対象となる今、変革を求められ関係者の腐心は続くとのこと。
興味深いことに、こういった開発の対岸で、在来の伝統工法や古材再利用などを見直す動きもある。テレビのドキュメンタリーで京都の「町屋再生」が取り上 げられていた。インタビューの中で町屋の住民は、「(町屋は)暗くて、寒くて、埃が多い」と、そこに住む苦労を語った。民家住宅は、居住性能では劣るも のの、システムとしては優れた先人の知恵に富む。「うなぎの寝床」とも言われる佇まいは、通りに面した路地を入り、通り庭や坪庭などの間取りを特徴とする。
このレイアウトは、住宅メーカーが取り入れ始めている現代のコートハウスの原型ともいえるものである。こうした町屋住宅が人気を博していることの理由に、開発競争の中で見失われたもう一つの性能である「遊び(風 流)」が次代のコンセプトとして再び浮上しているのは皮肉なものだ。
医療機関による「ISO」の取得が始まった。不妊治療においても日本で初めての品質管理機関JISART(Japanese Institution for Standardizing assistedreproductive Technology)が動き出す。
生殖補助医療にもクオリティマネージメントの時代の到来である。
先進のシステムの中で、医療の根幹が見失われることのないよう、基本に立ち返る姿勢を保ちたいものである。
院長 中山 雅博
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◆ASKAからのお知らせ
1)ASKAレディースクリニックのTOPページがマイナーチェンジ致しました。ご覧下さいませ。
http://aska-cl.com/
2)お陰さまでアクセス数が急増しております。皆様のお役に立てる情報発信を心がけておりますのでまたご意見、ご感想がございましたら掲示板にカキコしてみてくださいね。
http://aska-cl.com/board.cgi
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◆診療の場から〜出生前診断
男女生み分けのため受精卵を用いた着床前診断を無許可で行ったとして神戸の不妊クリニックの院長が学会より除名処分を受けた。「妊娠中の出生前診断による中絶は実施されている。女性が妊娠・出産に自己決定権を持ち、幸福を追求するのは当然の権利で、受精卵診断による男女産み分けは公共の福祉に反しない」というのがその論調だ。
なるほどリプロダクティブライツは女性に帰属するのだが、どこか腑に落ちない詭弁をそこに感じるのは私だけであろうか。
この騒動は、学会への院長の謝罪という形で一旦集結するかと思われたが、いつのまにか「重症遺伝病の出生前診断」へとすり替わり、除名された医師が逆に学会を訴える民事訴訟へと発展している。
一方、生殖医療に関して日本産婦人科学会は、会告を通じてガイドラインを示してきた。「本法(着床前診断)の実施にあたっては、所定の様式に従って本会に申請し、認可を得なければならない」、「本法は重篤な遺伝性疾患に限り適用される」 と、その姿勢は慎重だ。
ところが従来より行われてきた「出生前診断」については、これを実施する明らかな規制や制約はなく、ガイドラインが示されるにとどまる。
ダウン症に対する羊水検査や絨毛穿刺診断などの染色体検査の他に、超音波検査による胎児異常の検査、また「先天性風疹症候群」のスクリーニングとしての風疹抗体検査も広義の出生前診断と言えよう。
ここで確認だが、これらの検査は、その結果を受けての「人工妊娠中絶術」を前提としている訳ではない。母体保護法では、妊娠中絶を容認する条件としての「胎児条項」つまり胎児に何らかの先天異常があることを理由とした妊娠中絶を今なお認めていないからだ。
この検査の主旨は、生まれてくる子に関する情報を予め知ることで、その子の出生に際しての万全の受け入れ体制を整えることにある。生まれてくる子に 関しての情報を知っておけば、精神的な準備をすることもできるし、また疾患によっては胎児治療を行ったり、出産直後からの連携により予後が改善されると いうことが期待されるとういのがその建前なのだ。
ところが実際には、妊娠22週未満に見つかった重症奇形や染色体異常については、家族の了承があれば暗黙に中絶が行われているのが現状でもある。
この点において学会は沈黙を続けている。実際と解離していることは、全ての産婦人科医が認識しているところである。その一方で安直な中絶術が「経済条 項」のもと、堂々と行われているという自己矛盾に戸惑いを感じる産婦人科医は多い。出生前診断というナイーブな問題は、学会にとっては、できるだけ曖昧 に包み隠しておきたいという気持ちも分からないではない。
「出生前診断」は、母の胎内に身ごもった「胎児」に対するもので、一方「着床前診断」は、身ごもる前の「胎芽」に対する検査であると点が双方の違いである。ここで受精卵を生命と扱うかという大きな問題はさておき、身ごもる前であれば、その後に比べ、生命を選択したという意識は薄れるであろうし、母体へ の負担も少ないと言える。
染色体異常による流産を回避しようという発想から検査を行うことで、さらに妊娠率を高めようという検討もなされている。着床前診断はこのような背景の延長として生まれたのは自然な発想とも言えよう。将来的には発ガンの遺伝子診断が受精卵の段階で行われることもあり得る話であろう。
また出生前診断ではないが、体外受精によって得られた受精卵は、そのグレードによって選別を受け、良いものが使用されている。凍結保存された受精卵もお役目がなくなれば、破棄される運命だ。
その意味で現代の生殖医療ではすでに生命の選択は行われていると言って良い。不妊医療は、「授かる」医療から「授ける」医療へそして、「命の選別」へと変容を遂げる。次号では、ここに介在する問題点について検討してみたい。
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◆全国子宝温泉情報
★網張温泉★
所在地 〒020-0585 岩手県岩手郡雫石町網張温泉
照会先 休暇村岩手網張温泉及び網張温泉館 (019-693-2211)
効能 神経痛、リューマチ、冷え性、慢性消化器病、婦人病、皮膚疾患
泉質 単純硫黄泉
湯の色 白濁
源泉温度 82度
周辺環境紹介
十和田八幡平国立公園の秀峰岩手山の中腹に位置する雫石平野の大パノラマを眼下に一望でき、はるかかなたには、みちのくの山々が望めます。
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◆自然至善(si-zen si-zen)
PART5 女性と漢方 ―生理痛―
今回は生理痛についてご紹介させていただきたいと思います。
生理痛に応用する漢方薬はとてもたくさんあります。今回はその中でももっとも使いやすく効果も優れている漢方薬を紹介します。
生理痛の痛みは漢方的に簡単に言えば『気、血、水』のめぐりの悪さと考えられます。
<めぐりの悪さ>“気”(エネルギーが足りなくて血液を勢い良く流すことが出来ない)“血”(血液の流れが悪くなる)“水”(体に潤いがないと血液が粘ってきます)
特に血の流れが滞る(漢方的には_血といいます)ことにより種々の症状が現れるため、生理痛は漢方では駆_血薬(くおけつやく)を中心に治療します。
漢方での駆_血薬といえば前回にも紹介させて頂いた桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)が代表的な方剤になります。こちらの方剤は、桂皮(けいひ)、茯 苓(ぶくりょう)、桃仁(とうにん)、牡丹皮(ぼたんぴ)、芍薬(しゃくやく)からなる方剤で、桃仁と牡丹皮は代表的な_血を取る生薬で、芍薬は筋肉の痙攣を鎮め、痛みを抑える作用があります。
そのため、桂枝茯苓丸は、生理痛が強く顔はのぼせて下腹部痛がある方に用いられます。
また、生理痛はそれほど強くない方で、生理前になるとイライラしたり、乳房が張って痛む、便秘がひどくなるなど、いわゆる月経前緊張症の方には加味逍遥 散(かみしょうようさん)という方剤が第一選択薬となります。
さらに、生理痛そのものを抑える漢方薬として芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)があります。本剤は、芍薬と甘草の2生薬からなり、子宮の過収縮によ り引き起こされる痛みに対し、子宮平滑筋の過緊張を抑えることにより痛みをやわらげると考えられています。生理痛のひどいときなどに頓服的に飲んでもらえばよい方剤です。
なお、生理痛改善の為には漢方薬の服用もそうですが養生がとても大切です。
バランスの良い食事を取る事や、夜更かしをしない、体を冷やさない、適度にストレスを解消するなど基本的な生活習慣を守っていく事が大事であり、そのような上で漢方薬を服用することにより、はじめて改善できるものです。
(協力 カネボウ薬品株式会社)

